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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第185話 温もりの違い
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極めて
希少
(
レア
)
だと言う事。それも、コンバートした2人揃って希少アバターを引き当てるのだから、運がいいのか悪いのか判ったモノではない。……あとで調べたら、そのアバターは高額で取引されているらしい。
1人は、右も左もわかってない様で、かつての自分。即ち初心者時代の自分を思い出したから、引き込まれる様にガイド役を務めた、勤めてしまったのだ。
そして、もう1人は違う意味で引き込まれた。
鮮やかな銃捌き。……事実上攻略不可だと言われていたゲームをクリアしたこともそうだが、それはもう1人も同じだ。だけど、それ以上に目を引いたのは銃捌きの方。かつて、自分を圧倒した、これ以上ない程の差をみせられた相手と同等の技量を使ったことに目を奪われたのだ。
そして、それから色々とあって……。
「〜〜〜〜〜っ!!」
詩乃が思い出したのは、更衣室となっている待機場所。主に女性プレイヤーが使っている空間。そこで見られてしまった事を思い出してしまったのだ。判らない感情よりも、怒気が圧倒的に占めてしまう。
「あいつには、風穴開けなきゃ気がすまない。 ……ビンタ1発なんかじゃ全然足りないわ!」
心の奥に燻っている彼への想いをまるで押し殺す様に……全面に怒りを顕にした。……キリトもリュウキも、共通する闇を持っている事も忘れようとして。
「あ、朝田さん?」
「……え? な、なに?」
興奮状態、鼻息を荒くしていると、再び驚愕した様に恭二が話しかけた。
「い、いや……、大丈夫なの? そんなことして……」
「え……? あっ……」
詩乃はこの時、自分が何をしているのか、理解した。本当に無意識だった。……無意識のうちに、向けられただけで、見ただけで、この世界では吐き気さえ起こしてしまう形、拳銃を模した形を作っていたのだ。
詩乃は、慌てて手を開き軽く振る。いつもなら、間違いなく動悸が跳ね上がるのに、不思議とそんな気配は無かった。
「う、うん、なんか……きっと、怒ってるからかな? 平気だった」
「そう……」
今日時は顔を上げて、詩乃の目を見ながら、不意に両手を伸ばしてその右手を包み込んだ。暖かく、わずかに汗ばんだ手のひらの感触。
……暖かさは確かに感じた。……だけど、あの時のモノとは種類がまるで違った。
一瞬、驚いた詩乃だったがすぐに俯く。
「ど、どうしたの、新川君」
「なんだか、……心配で。朝田さんが、いつもの朝田さんらしくないから。僕に出来ることがあったら、なんでもしてあげたいんだ。モニタ越しの応援しかできないけど、その他にも、出来ること、あったら……って」
恭二の細いナイーブそうな顔立ちの中で両の瞳だけが、詩乃を見る瞳だけがうちの感情を持て余す様に熱く光
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