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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第185話 温もりの違い
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〜竜崎家〜
それは、和人と直葉が昼食を楽しみ、色々と団欒をしていた同日の朝。
――昨日は、本当にいろいろとあった。
隼人は、目を覚ましゆっくりと身体を起こた。
いつも通りの時間に目を覚ました隼人だが、ただいつもと違う所があった。隼人の表情は険しく、そして何処か暗くなっているのだ。
久しぶりに……隼人は夢を見たのだ。
それは、決して良い夢ではない。それに見たのは一体いつ以来だったか、もう 判らない。ただ、嫌な汗だけがその夢の質を物語っていた。
「…………」
隼人は、腰掛けていたベッドからゆっくりと起き上がり、そして部屋の窓のカーテンを開く。12月の朝だけど、太陽の光に身が包まれ、暖かさも出てくる。だけど、背後に蔓延った嫌な気配だけは拭えず、冷たいままだった。
「隼人坊ちゃん」
そんな時、入口から 綺堂が入ってきた。
背後の気配、闇が……一時的に薄まり、和らぐ。その理由は間違いなく目の前の人のおかげだ。
「おはよう。……爺や」
笑顔も、多分見せることができているだろう。……多分、としか思えない所が、気になるけれど。
「朝食の準備が、整いました。……お召し上がりましょう」
「うん。……いつも通り、テラスで、だね?」
「……はい」
綺堂とて、伊達に長年共に暮らしてきていない。
隼人の変化や葛藤、それが顔に現れている事など、すぐに判る。それが、悪い事であれば尚更だ。その隼人の顔はそれを顕著に伝えるのだから。……心配をかけないとする仕草と相余って、感じ取る事が出来るのだ。
朝食を取る際も、会話は勿論あった。
だけど、いつもの楽しそうな、陽気な、……和人の事、明日奈の事、何より玲奈の事を話す様な時の笑顔に比べたら、何割も不足している。
「GGOの事、ですが……」
朝食も済み、軽く食後の珈琲を飲んでいた時だ。綺堂から、口を開いた。……隼人の表情が明らかに変わったのは、あのゲームから帰ってきた時だからだ。心配したのは言うまでもない。ただ、無事に帰ってきてくれた事で心底安堵したモノだった。幾ら安全を確認したとは言え……仕方がないだろう。
「あ、うん。……ごめん、心配かけちゃったね。大丈夫、これは……オレが、いや オレ達が決着をつけなきゃいけない事、だから」
「そうですか。……そうですね」
綺堂は親心から心配をしていた。だけど、隼人の言葉を聞いて少しだけ、安堵する。彼はいつも、何かを抱える時は 1人で、と言う事が本当に多かった。それは、あの事件、幼い日の事件の時からそうだ。綺堂と一緒に住む様になっても、それは続く傾向にあった。信頼していない、話したくない、と言った類のものじゃないけれど、無意識下でそう言う行動を
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