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あの太陽のように
5話
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てたぞ、お前が出れたら良かったのにって」
「は?」
「「え?」」

思わずそんな声が出た。
だって、変だろ。ちゃんと見てなかったのか?

「神童は、出てただろ。試合」
「出てな」
「出てたよ。いや、出てたっていうか、貢献した、っていうのか?お前があの時松風天馬に自信を取り戻させてなかったら決勝戦勝てなかったと思うぞ、お前なしじゃ勝てなかった」

言いたいことを全部言い切り、肩の力を抜いたのもつかの間、2人が唖然として俺を見ていた。

「…え、あ、いや、何かその」
「そうだな。…実は、決勝に出れなかったこと、結構気にしていたんだ。ありがとう、風間」
「…!」

神童は笑った。
俺が浮かべることのない、心の底からの笑顔。

「じゃあ、神童、俺はそろそろ帰るな。早く治して、またサッカーしよう」
「あぁ。じゃあな、霧野」
「…えっと、じゃあ俺もそろそろ戻らないといけないから」
「そうか。また話そうな。風間」
「お、おう…」

病室のドアをパタンと閉める。

「…………」

また話そうな。
って、マジか。
ヤバイ。
俺次にあったらちゃんと話せるかな。

って、何か本で読んだ恋する乙女?みたいになってんぞ!!
いや、確かに、あのバカ太陽が恋愛的にだ何だほざくくらいカッコいいのだけども、そういうのじゃないし!?

くっそ、あのバカ太陽のことまたぶっ飛ばしてくるか!?

と、何もしていない太陽に八つ当たりをしながら、俺は自分の病室に戻った。
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