機動戦士ガンダムSEED編
第19話
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そう遠くない未来に訪れる本番ではバルトフェルドはバクゥではなく、その上位機種であるラゴォに乗って現れるのだ。勝率が半分程では安心など全くできない。
「しっかし、これだとクルーゼと戦った時に奴を退けられたのは運が良かっただけか…?」
そう思うとますます不安になってくるが今考えても仕方ない事だ。とにかくにできる限り修練を積んで本番での戦いに臨むしかないのだから。
そんな時、コックピットのハッチがオレは何もしていないというのに勝手に開いていく。恐らく外で誰かが外側にある非常用のハッチ開閉機構を使ったんだろう。
コックピットが完全に開き、目の前にいたのはマードックだった。
「マードック、一体どうしたんだ? 何か仕事か?」
「手伝ってもらいたい事があってな。飯の後でいいから手貸してくれるか」
そう言われてコックピットに備わっているデジタル時計を見てみると、既に時刻は十二時をとうに過ぎていた。どうやらオレはシミュレーションに集中し過ぎて全く気付いていなかったらしい。
「もうそんな時間か。了承する前にまずその仕事ってのは一体何なんだ?」
「副長たちが仕入れてくる物資の仕分けだよ。予定だとあと一時間程度で帰ってくる筈だからそん時に作業に加わってくれ」
ああ、朝からザフトの占領地になってる町まで行ってるんだったな確か。だが待てよ、それってキラとカガリも行ってたよな。となるとバルトフェルドとのあのイベントの日か。
……予定より確実に遅れてくるとは分かってはいるがこれはオレ以外に知りようがないし、OKしておいた方がいいか。
「わかった。それじゃあ飯食ってから手伝わせてもらうよ」
「おう、頼んだぜ。……それにしてもお前さんここ数日ずっとコックピットに入り浸ってるが、そんなに訓練ばっかする必要あるのか?」
マードックは心底不思議で堪らないという風にオレに疑問を投げかけてきた。コックピットから出ながら、オレはそれに答える事にした。
「損をする事はないさ。オレはこれで飯を食ってるからな、腕を上げておけば生き残れる確率が上がるし、雇ってくれる雇用主が増えるかもしれないだろ。
それに今回の相手はあの砂漠の虎だ。確実に生き残れるよう不安要素は消しておきたい」
マードックはそれを渋い顔で聞いていた。どうやらオレの返答に納得できていないようだ。
「そういう事言いたいんじゃねぇんだよ。頼んでる側の俺が言う事じゃねぇんだろうけどよ、あんた出撃する時以外はいつも整備の手伝いとか、他には訓練しかしてねぇだろ?そんなんばっかで気が滅入らないのか。って思ってよ」
なるほど。要は心配してくれてるって事か。確かにオレはこの艦に乗ってからマードックの言うような事しかやっていない。だがはっきり言ってもう他にやる事
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