暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第51話 其々のご褒美
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【かなみ】

 まるで、『リーザスを救ってください……』と 願っている様に込めて選んだ場所。
 忍者の彼女らしい動きをする赤い光のラインは、尽くお邪魔虫を回避し、結果、本人も大満足の場所に到達。その場所は銀の板。
 彼女は軽く拳を握っていたが……その瞬間、顔が赤くなってしまったのは言うまでも無いだろう。


【志津香】

 表情は、面倒くさそうに選んでいたが……、他の皆に見えない様に忙しなく足を、手を動かしていた。
 そして、こそっと願いを込めて選んだ場所が到達したのはミリ同様の無色の板。いろんな意味で複雑な場所に当たってしまったのだった。その後、不機嫌さが増したのは言うまでもあるまい。



?  ?  ?  ?  ?  ?  ?  ?  ?  ?  ?  ?  ?  ?  ?  ?



 そして、全てのアミダクジが終了した。


「はーい、そこまで〜。みんな〜、其々 板っきれは手にとったかな〜?」
「はいはーい!取りましたですかね〜!!」
「は、はいっ!」
「あ……ぅ…… はぅ……」
「ふんっ……」
「ふぃ〜、色々な人間ドラマが見れて楽しかったぜ?」
「本当ですね……。ここ最近では無かった、微笑ましい光景です」

 其々の話を聴いてロゼは、ニヤリと笑った。まるで、幼稚園に来たかの様なはしゃぎっぷりだ。

 そして、其々の台詞、反応を見てみれば大体心情は判るだろう。

 やはり誰がなんと言おうと、一番哀れなのはやっぱりランなのである。


「ふっふっふ〜。さてさて、皆には言い忘れてたことがあります」

 ロゼは、更に一段階笑みをあげた。もう、この場にいる全員はロゼとはそれなりに付き合いが長い。だからこそ、判る。

「あ……、何か企んでる顔だ、アレ。絶対」

 ユーリは、ロゼを見てそう察した。いつもの事と言われればいつもの事なのだが。

「あのね〜。勘違いしてると思うけどねー。別にさ〜、《金》や《銀》の場所があたり〜とか無いからね〜!? 何事も先入観を持っちゃダメって事よ〜? これも戦争から学ばなければならないものなのよ?」
 
 何かと理由をつけてそう言っているロゼだが……、そんなつもりでした事ではないと言うのは皆判るだろう。

 ……この自称清楚なシスターは自分が楽しむ事しか考えてないんだから。それを聞いた面々は数秒固まって……。そして噴火した。

「へぁぁ!?!?」
「そ、そんなのひどいですかねーー! まさかのどんでん返しっ!? お約束、敗者復活!? 今までのトキメキ返してくださいですかねーー!!」

 そのロゼの言葉にがくっと膝から崩れ落ちそうになるのを必死に踏ん張ると。ロゼに猛抗議をした。

 それは勿論 金getのトマトである。


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