出会い
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変な声を出してしまった。
ここは正直に答えた方がいいのだろうか……
「ええ…と、私は…「神裂サナ」……極東支部所属特殊部隊ブラッド隊隊長……です……?」
沈黙が支配した。
少年は目を見開いている。自分だってそうだろう。だって……
ブラッド隊隊長が……二人……?
時は少し遡る。
極東支部、アナグラブラッド区画、最奥の部屋。そこに一人の少年が居た。
「神威ヒロ」。ブラッド隊隊長である。
茶髪に青眼。中性的な顔立ちは本人の優しさを表しているようだ。
今は自室の机にかじりついている。
「健康診断に神機整備、それに任務報告書と……ハァ、隊長は楽じゃないな……」
手を止めずにため息をつく。今は何時か……
「……うん。今日の任務までには間に合いそうだ」
そう言って再び机に向かう。
カリカリと、字を書くペンの音のみが響いた。
「よぉーし、終わったぁ……」
ペンを置いて大きく伸びをする。長時間同じ体勢だったからか、身体中がポキポキと音をたてる。
時計を確認し、まだ任務の時間まで一時間近くあることに気がつく。
「やることやったし……ラウンジに行こうかな…」
そう思いながら立ち上がろうとした……
その時――
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
突如、極東を大きな地震が襲った。
「おわっ!?」
急いで体勢を立て直し、バランスを取る。
「なんの前置きもなく地震……アラガミ…?」
大きな地震が来る場合、地震発生直前に微弱な揺れを機械が感知し、地震警戒を放送で呼び掛ける。しかし今回放送は入っていない。感知できなかったか、それともアラガミの仕業か……
考えている内に地震は治まった。
治まってからやや遅れて放送が入る。
「ゴッドイーターは待機……かあ……」
ただ待機をしてればいいわけでもない。皆の様子も確認しに行かなければ。
もしかしたら物とか落ちて困っている人がいるかもしれない。
そう思い、部屋をでた。
すると、早速困っていそうな人発見。書類をばらまいていた。
銀髪の少女。
あんな子、アナグラに居たかなぁ……と思いながらも手伝うために近づく。
ふいに、彼女が言った。
「アラガミのお陰でもある、かぁ……」
なんのことだか分からなかった。アラガミに感謝?そんなバカな。
「面白いことを言うね」
取り敢え
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