本当の家族
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「ぐっ!!」
ラクサスは掴んだノーランの顔面に大魔闘演舞前日に襲撃され、大切な友をひどい目に遭わされたシリルとウェンディ、それに1日目のバトルパートで苦痛を味わわされたシリルの分を追加した頭突きを食らわす。
「サンドフェイク」
闘技場の砂に擬態していたクロヘビが不意をつこうとその姿を現す。
「お前は・・・よくわからん!!」
「ぬあああ!!」
ラクサスは特に妖精の尻尾と関わりのなかったクロヘビを稲妻で一蹴する。
「わ・・・わが精鋭部隊が・・・おまけにノーランまで・・・」
イワンは自身が育て上げた4人の魔導士と元聖十大魔導にしてイシュガルの四天王に対抗できる最強の三人衆の一角、ノーランが倒されたことに動揺する。
「クソ親父!!アンタの目的がなんだか知らねぇが、やられた仲間のケジメはとらせてもらうぜ」
ラクサスは残る1人、イワンに向き直りそう言う。
「ま・・・待て!!俺はお前の父親だぞ?家族だ!!父を殴るというのか?」
イワンは先程とはうって変わり、ラクサスに命乞いをし始める。
「俺の家族は妖精の尻尾だ!!」
「この親不孝者のクソ外道が!!消えろ!!」
イワンは近づいてくるラクサスに紙人形で応戦する。だが今のラクサスの前にそんなものが通用するはずもなく、すぐに弾き飛ばされ一息での接近を許してしまう。
「家族の敵は俺が潰す!!」
ラクサスはそう言い、雷を腕に帯びてイワンを殴り飛ばす・・・はずだった。だが・・・
ガシッ
「「!!」」
それを間に割って入ったある男に受け止められてしまう。
「お前・・・」
「いやぁ今のは割りと効いた。割りとな」
ラクサスの渾身の一撃を片手で受け止めたこの男、それは先程シリルとウェンディの悔しさを込めた頭突きで葬ったはずの男だった。
「ノーラン・・・お前・・・」
「勘違いしないでほしいな。俺はあんたを守ろうと思ってやったんじゃない」
腰を抜かし尻餅をつくイワンにノーランは背を向けたままそう言う。
「本当はもう大鴉の尻尾に潜入してた目的も昨日の段階で片付いたから今日は適当に流してこのまま消えるつもりだったんだが・・・お前のその意思を見て気が変わった」
「あぁ?」
ラクサスは拳を掴むノーランの腕を振り払う。
「俺は仲間など意味はないと思っている。お前は仲間を想う力でこいつらを圧倒した」
「何が言いたい」
ノーランは自分を睨むラクサスを見て笑みを浮かべる。
「どちらの考えがより正解に近いか、試してみようじゃないか」
「俺がお前なんかに負けると思ってんのか?」
ノーランの提案にラクサスはそう言
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