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絶対魔王と氷結姫
絶対魔王と氷結姫
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なエネルギーを利用した大量殺戮破壊兵器よ。その兵器が惑星レベルで使用されたら殆どの生物が絶滅、もしくは甚大な被害を受けるわ。私達も壊滅的な被害を受けるかも知れない。
そう遠くない未来には核兵器が主流になってくるわ」

淡々と事実を述べるサラディウス。

「私の魔法ではどうにかなんないの??」

「無理よ・・・エネルギーの量が違い過ぎる。間者からの情報だけど、一つの核エネルギーだけでも私の魔力と同等の量を誇るわ。
あなただけでどうこう出来る問題じゃないわ・・・いっそ、核戦争で星が住めなくなるより私達の手で滅ぼしても良いのよ?核で自滅するより効果的よ?」


その言葉に一瞬思い悩んだ氷雨だが、剣を持つ手に力が入る。

「なら、あんたはどうなのよ??人間の戦争の抑止力?? 確かに今は人類が協力し合ってあんたを全力で殺そうとしてる。いや、もうその一歩手前まで来てる!私がやろうとしてるのよ!最初は魔王なんてぶっ潰してやるって意気こんでた。そしてあんたとの死闘。決着が着いて遺言くらいは聞いてあげようと思って聞いてたけど、あんたは・・・・・・サラディウスは何の為に生きてるのよぉぉぉぉ??」

絶叫。氷雨はサラディウスがあまりに可哀想だと思った。 その思いが爆発しての事だった。

「私の・・・・・・生きる意味? 決まってるじゃない。あんたみたいな強い人間と戦う為よ。私の夢みたいなものね・・・。楽しかったわよ? それにしても人間は面白い種族ね。少し前まで殺し合ってた魔族であるこの私をここまで思ってくれるなんて・・・ね。
覚えておきなさい。人間はもっとも弱い種族でもあってもっとも強い種族でもあるの。
さて言いたい事は全部言ったわ。さっさと殺しなさい」

何かが氷雨の中で溢れた。 サラディウスに情が湧いたのか、自分の愚かさに、人類に愚かさに気付いたのか定かではないが、氷雨は殺す事を躊躇った。 最後の最後で躊躇いが出た。

────この魔族の王をこのまま殺してもいいのか

と。自分に問い掛ける。確かに最初は憎くて、仲間にトドメを刺そうとしていた。しかしその仲間を氷雨自身見殺しにしている。
自分のやっている事が正しいのか、サラディウスがやっていた事は全て正しくなく、全て悪と言えるのか? サラディウスは間接的に世界を救っている存在だ。其れを失ったら世界はどうなる?

考え出したらキリがない。歯止めの効かない思考は止まることを知らなかった。

「心配しなくてもいいわ。私が居なくなっても私の妹が六代目の魔王になるわ。私の意思は妹が継ぐ。少し歪んでる性格だけどしっかりやってくれるでしょう」

氷雨の思いを汲み取ったのか、サラディウスが独り言のように呟いた。

「ゴホッ・・・ゴホッ! 良く、正義の反対は悪って言うけど其れは言っ
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