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絶対魔王と氷結姫
絶対魔王と氷結姫
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染まっていた。氷雨は其れを一瞥すると身体に淡い赤色のオーラを纏わせる。

「天焼け 地焼け 身を焦がせ 王の墓前に火を捧げ 煉獄超えて夜に立つ 暗黒喰らう漆黒の?を纏いし黒の王 『万象飲み込む黒の?Y《ベーゼ・フランメ》』 」

氷雨の赤色のオーラに上乗せするように漆黒を思わせる黒のオーラが纏っていた。その二つは混ぜ合さり、赤黒いオーラに変化した。
氷雨は身体能力を飛躍的に上昇させる身体強化の魔法を発動させたのだ。

────今さっき受けた傷口が開く可能性があるからなるべく早く終わらせたいわね・・・。そう簡単に行かないと思うけど。

氷雨は短期決戦で勝負を決めようとしていた。しかし其れをやすやすと決めれる相手ではないと重々承知している。

氷雨は持っている剣の刀身から冷気を放ち、サラディウスを見る。サラディウスも氷雨を見る。お互いの視線が交差し沈黙が流れる。

二人は同時に地を蹴ると剣を交える。火花が散る。反動で距離を取るが再度交わる。
それが何度も続き速度も上がる。

「やるわねぇ氷雨!その身体でもここまでやるなんて予想外よ! はぁぁぁっ!」


「自分でもビックリしてるわよ。こんな身体でも身体がびんびん動くんだから!やぁぁぁぁ!」

言葉と花火を散らし二人の戦いは加速する。何度目の金属音が響いただろう、氷雨とサラディウスは地面に着地する。
氷雨は地面に手を付く。
すると氷雨の足元から巨大な黒い棘がサラディウスの身体目掛けて突出してきた。サラディウスは其れを上体を反らして躱す。しかし躱した棘からさらに棘がサラディウスを突き刺さんと迫る。
サラディウスは其れをバックステップで躱す。着地したと同時に氷の地面から生える。地面を蹴って空中で一回転しながら躱す。
地面から生えた棘に根元辺りから突出する。

「しつこいわねぇ・・・・・・っ!」

苛立ちを覚えつつ、さらに下から突き刺すように伸びてくるが腰を引いて上手く躱した。着地するとまた今度は左右から交わるように出てきたので飛び上がって其れを回避する。
飛び上がる際に一回転し空中で反撃に出ようとした瞬間、何処から出たのか大剣がサラディウスの腹部を鎧ごと貫通し棘に剣先が刺さった。
苦痛に顔を歪めるサラディウスに氷雨が一回転をし斬りかかって来た。
身動きの取れないサラディウスは自らの腹部に突き刺さった大剣を抜いて氷雨の攻撃を防ぐ。
サラディウスは何度か打ち合いをし、氷雨に競り勝つ。地面まで追いやられた氷雨を逃すまいと空中を蹴って加速する。
氷雨は傷口が開く覚悟で赤黒いオーラを身に纏いサラディウスの其れに臨んだ。

そして一閃──────────。

倒れたのはサラディウスの方だった。そして倒れたサラディウスのすぐ側に何かの落下音が響く。それは人間
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