暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
ありふれた冒険譚◆初めての絶望、そして希望
第十二話 レクチャーその一、『見切り』
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
。マルバはそれをなんとテツオの頭上を飛び越えることで躱してみせた。テツオは唖然として振り返る。
四人目はササマルだ。長槍を正面に構えると、連続の刺突技を繰り出す。右、左、右、右、下、上と六連撃の全ての軌道を少しづつ修正して外しにくくした攻撃だ。意識的にソードスキルの軌道を修正するのは意外と難しい技術で、これも《システム外スキル》の一つである。マルバはその攻撃全てを籠手と短剣でたたき落としてみせた。
最後はサチ。使いにくそうに片手剣を構えると、そのまま斜め切りを打ち込んできた。基本技の『スラント』だ。マルバはバックステップで難なくかわすが、そこでちょっと追撃してみた。基本刺突技の『リニアー』だ。誰でも知っているような簡単な技なのだが、追撃が来ることを予想していなかったサチは思わず身をすくませてしまう。しっかりと構えていない盾の横をすり抜け、強攻撃が決まった。強烈なノックバックで数歩よろめくサチ。
これで終わりだと思って気を抜いたマルバに飛びかかってきたのは何故かユキだった。目を見張るマルバ。サイドステップで躱すが、スノーヘアの敏捷性は半端ではない。着地点から鋭角に切り返すと再び突進してきた。その攻撃を籠手で受け止めると、いきなりポンという音と共に視界が白く染まる。思わずふらついたマルバは腹部に強烈な打撃を感じて吹き飛ばされた。首を起こすと、自分の身体の上でしてやったりといわんばかりに胸を張るユキ。
この模擬戦はユキの勝ちで終わった。



「あはは、まさかユキが参戦するとは思わなかったな。どうだった、みんな?」
苦笑しながら身を起こしたマルバに、黒猫団のみんなは口々に答える。

「マルバ、強すぎ!なんで当たらないんだよ〜」
とササマル。

「飛び越えるなんて反則じゃない!?」
とテツオ。

「いやー、さすがだな〜。あれは絶対当たると思ったのに。」
と言うのはケイタだ。

「なんかオレだけすごく簡単に避けられて悔しいんだけど!」
と悔しがるダッカー。

「うう、マルバ、なんで私だけ攻撃するのよう」
と涙目のサチが訴える。


「とまあ、これが『見切り』の効果なわけだ。ちなみにダッカーのが簡単に避けられたのは『見切り』っていうよりは『先読み』のおかげだけどね。『ラピッドバイト』は僕もよく使う技だからさ、軌道とかよく知ってるんだよ。」
「ああ、なるほど。『先読み』、ね。」
ダッカーがふむふむとつぶやく。

「うん。でも『先読み』は『見切り』の延長線上にあるようなシステム外スキルだからあんまり急がなくてもそのうち習得すればいいよ。基本的には対人戦の技だからね。人型モンスター相手にはすごく使えるけど、まだそれは先でいいと思うからさ。」


「それで、『見切り』ってどうやればいいんだい?」
とケイタが聞
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ