暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
49 避けられない未来
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かは分からない。でも一方的に話すから聞いて欲しい」

彩斗はデスクの上に並べた武器類をまとめ、自分が使っていた痕跡を隠そうとPCを操作する。

「ハートレスのデータによると、君の力を使い続けたことで、僕の元から短い寿命はますます削られているそうだ」
『……』

「だけど結論だけ言うと、僕は君に感謝してる。こんな失敗作の僕にも最後にまだやれることがあるんだって、今、僕に気づかせてくれたから」

デスクの上とPCを全て整理し終えた。
彩斗は最後にビジライザーを外して、元あった場所に戻す。
一度、目を閉じる。
彩斗は不思議と何かが振り切れたような気がした。
自分の辿る最終的な結末は変わらないし、絶望しているのは間違いない。
本来なら泣き叫びたい衝動にすら駆られている。
だがそんな中で唯一見出した希望が辛うじて今の彩斗を保たせている。
しかしその希望もトラッシュがいなければ、浮かばなかったものだ。
本来、身体は欠陥だらけ、理由も無く忌み嫌われ、死んでもメリーと行きつけの流行らない電気屋の店員くらいが涙ぐんで終わる程度の自分の人生の最後に降った流れ星だ。
彩斗は深く息を吸い、ゆっくりと目を開くと、醜い欲望と悪意に満ちた深夜の街へと身を投じた。










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