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迷子の果てに何を見る
第六十六話
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からってそれじゃあ母さんはどうするんだよ。そんなことになったら母さんはまた」

「ああ、壊れるだろうな」

「なんで、なんでそれで納得出来るんだ」

「オレがそんなことさせると思っているのか!!」

その言葉に零樹が二の句を告げれなくなる。

「それにな、エヴァならこう言うさ。−−−−−−−−−−ってな」

「……そうだね、母さんなら言いそうだ」

「ああ、だから心配する必要は無いさ。だがな、嫌な予感がお前からする」

「僕から?」

「何が、とまでは分からんが災いがお前の身に降り注ぐのは確実だろう」

「何でそんなことが」

「勘」

「勘ってそんな曖昧な」

「オレはそういう勘を滅多に感じることは無いが経験から言えばかなりヤバい。感じた数日後にクーデターが起こったり、戦争が起こったり、大地震が起こったりでかなりヤバい。だが、今までは『なんかそこら辺がヤバい気が』という感じが今回は『お前の周辺がヤバい』と感じる」

「何それ?お祓いでもした方が良いかな」

「そんなレベルじゃない気がするから注意しておけ。夏休みはほとんど魔法世界の方に行け。向こうで色々根回しやらをしといた方が良いと思うからな。ついでにナギ・スプリングフィールド杯にも出て来い。この大会みたいなメンバーが勢揃いする予定だからっと、そろそろ現実の方でも決着がついたようだな。戻るぞ」

幻術を解くと身体に痛みが走る。周囲を見渡すと……廃墟が広がる。観客も選手も司会も全てが逃げ出していた。内心呆れながらシンに確認する。

(言い訳はあるか)

(儂のせいではない)

(問答無用。当分眠ってろ)

シンを厳重に封印してから倒れている零樹にも同じ様に封印を掛けて背負う。零樹は気絶しているのかされるがままだ。

「大きくなったものだな。お前もリーネも刹那も」

歩きながら呟く言葉は誰にも聞かれることは無い。

「もう少し見守ってやりたかったんだがな」

重さを、温もりを忘れぬ様に歩き続ける。

「まさか三人の内の誰かの晴れ姿を見れるとは思わなかったな」

少し歩くと大会関係者が避難している場所が見つかった。

「まあ、その時までは見守っているし、色々と残して逝くしかないな」

駆け寄ってくるエヴァやアリスに気付かれない様に呟く。



side out







side ネギ


「……ここは」

目を覚ますと知らない天井が見えた。
起き上がると、どこか医務室のベッドの上だというのが分かった。

「そうだ、大会」

外に出ると表彰式が行われようとしていた。だけど
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