暁 〜小説投稿サイト〜
迷子の果てに何を見る
第六十五話
[6/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「くそ、一体何なんだ。父さんが言う通り潜ってみたのに結果として何かが……まさか、『世界』とはそういうことなのか!?」

一つだけ考えられることがある。そして、それに納得してしまう。それに納得すると小さな子供が目の前に現れる。白い服を来たシンを解放した父さんによく似た子供が。

「お前はシンの息子なのか」

「わからない、ぼくはひとりでここにいただけ」

「寂しくないのか」

僕は一体何を言っているんだ。

「わからない、けどだれかといっしょだったきがする」

「どんな人か分かるか」

そんなことを聞いてどうする。

「うんとね、いっしょうけんめいなひと」

「どんな風に」

「いつもね、もくひょうのためにがんばってる。でもね、なやんでもいるの」

「何を悩んでるか分かるか」

「えっと、このままでいいのかなっていってた」

「このままで?」

「うん、このままでほんとうにいいのかってなやんでた」

そうか、やっぱり悩んでいたのか。

「お前はその人をどうしたい」

「たすけてあげたい」

そう思ってくれるのか。

「ならその人を、いや、僕を助けてくれるか」

「うん、だからね、なまえをちょうだい」

名前か、それならあれしか無いな。

「シンだな。お前は心で真で神だからな。親と名前が被るかもしれないけど、お前はシンだ」

「うん」

「じゃあ行こうか」

シンと手を繋ぎここから抜け出す。


side out






side ナギ


オレを捕縛した零樹がいきなり倒れて胃の中身をぶちまけている。オレは何もしていない。じゃあ一体何なんだ?
いきなり零樹の雰囲気が変わった。

「我が身に宿る大いなる意思よ」

この詠唱はまさか!?

「我が身を喰らいてその身を示せ」

倒れている零樹の姿がまた変化する。身体の表面は鱗に覆われ翼と尻尾が生える。

「びっくり箱を開けている様な気分だな。オレは後何回驚けば良いんだ」

「さあ?少なくとも後一回は驚くんじゃないんですか」

いつの間にか背後を取られていたオレは素早く剣を盾にする。

「ぐっ」

振り返ると零樹が楽しそうに笑ってやがる。違うな、あれは身体を明け渡してるのか。レイトみたいなことをしやがって。
というよりこの状況から勝てるのか?結構キツいんだけどってあぶねぇ!!パターンが急に変わりやがった。なんというか獣の様な感じのパターンに、って剣に罅が入ってやがる。さっきの一撃でかよ。また零樹が飛びかかってくる。フェイントも何も無く真直ぐな一撃を障壁で受け
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ