第六十五話
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「くそ、一体何なんだ。父さんが言う通り潜ってみたのに結果として何かが……まさか、『世界』とはそういうことなのか!?」
一つだけ考えられることがある。そして、それに納得してしまう。それに納得すると小さな子供が目の前に現れる。白い服を来たシンを解放した父さんによく似た子供が。
「お前はシンの息子なのか」
「わからない、ぼくはひとりでここにいただけ」
「寂しくないのか」
僕は一体何を言っているんだ。
「わからない、けどだれかといっしょだったきがする」
「どんな人か分かるか」
そんなことを聞いてどうする。
「うんとね、いっしょうけんめいなひと」
「どんな風に」
「いつもね、もくひょうのためにがんばってる。でもね、なやんでもいるの」
「何を悩んでるか分かるか」
「えっと、このままでいいのかなっていってた」
「このままで?」
「うん、このままでほんとうにいいのかってなやんでた」
そうか、やっぱり悩んでいたのか。
「お前はその人をどうしたい」
「たすけてあげたい」
そう思ってくれるのか。
「ならその人を、いや、僕を助けてくれるか」
「うん、だからね、なまえをちょうだい」
名前か、それならあれしか無いな。
「シンだな。お前は心で真で神だからな。親と名前が被るかもしれないけど、お前はシンだ」
「うん」
「じゃあ行こうか」
シンと手を繋ぎここから抜け出す。
side out
side ナギ
オレを捕縛した零樹がいきなり倒れて胃の中身をぶちまけている。オレは何もしていない。じゃあ一体何なんだ?
いきなり零樹の雰囲気が変わった。
「我が身に宿る大いなる意思よ」
この詠唱はまさか!?
「我が身を喰らいてその身を示せ」
倒れている零樹の姿がまた変化する。身体の表面は鱗に覆われ翼と尻尾が生える。
「びっくり箱を開けている様な気分だな。オレは後何回驚けば良いんだ」
「さあ?少なくとも後一回は驚くんじゃないんですか」
いつの間にか背後を取られていたオレは素早く剣を盾にする。
「ぐっ」
振り返ると零樹が楽しそうに笑ってやがる。違うな、あれは身体を明け渡してるのか。レイトみたいなことをしやがって。
というよりこの状況から勝てるのか?結構キツいんだけどってあぶねぇ!!パターンが急に変わりやがった。なんというか獣の様な感じのパターンに、って剣に罅が入ってやがる。さっきの一撃でかよ。また零樹が飛びかかってくる。フェイントも何も無く真直ぐな一撃を障壁で受け
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