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迷子の果てに何を見る
第六十四話
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を倒すことしか考えない。それで良いんだな」

「もちろんです。ですけど僕ではナギさんに普通にやって勝てるわけが無いのでちょっとした小細工はさせてもらいますよ」

「それ位当然だろ。ようはルールを守ってりゃ何をやっても良いんだよ」

それで会話が終了する。

『準決勝2回戦』

手に持つ槍をしっかりと構え、いつでも飛び出せる様にする。ナギさんも大剣を肩に担ぎ構える。

『開始』

合図と同時に金属がぶつかる音が響き続ける。
予想以上にナギさんは強かった。大剣を扱っての接近戦が出来ることは知っていたがまさか杖術も使えるとは知らなかった。大剣を使わずに全て杖で槍を弾かれる。一度距離を離し外套から符を展開する。

「汝は炎、主に付き従いし気高き魂」

符が燃え上がり侍の姿になり斬りかかる。

「ふっ」

それをナギさんは大剣に装填されている弾丸を炸裂させた一撃で全て薙ぎ払う。

「この程度か」

「まさか、ただの小手調べです」

もう一本の同じ槍を取り出し、二槍を振るう。さすがに二槍を杖一本では捌けないのか大剣も使い捌き始める。それでも傷を負うのは僕の方だ。時折蹴りや気弾が飛んで来てそれを躱そうとすれば杖が、大剣が掠めていく。僕も同じことをするが普通に躱されてしまう。これが経験の差と言う物なんだろう。それでも大剣に装填されている弾丸をリロードする一瞬の隙を付きもう一度距離を離す。

「メイル・ラン・ボーテクス、二重詠唱。契約に従い我に従え高殿の王、来れ巨神を滅ぼす燃ゆる立つ雷霆。百重千重と重なりて走れよ稲妻。千の雷、術式固定、双腕掌握」

千の雷を2発体内に取り込み更に詠唱を続ける。

「メイル・ラン・ボーテクス、契約に従い我に従え炎の覇王、来れ浄化の炎燃え盛る大剣。ほとばしれソドムを焼きし火と硫黄。罪ありし者を死の塵に。燃える天空(契約に従い我に従え氷の女王、来れとこしえのやみ、えいえんのひょうが。全ての命ある者に等しき死を。其は安らぎ也。おわるせかい)術式固定、装填」

燃える天空とおわるせかいを槍に一本ずつ装填する。

「術式兵装、神槍滅刃」

肉体的には雷化、武器には一撃が上級殲滅魔法と同じ威力の戦闘形態。上級殲滅魔法を取り込め、尚かつ威力を変えないことに特化したのがこの槍だ。

「闇の魔法か、よくエヴァンジェリンが許可したな」

「父さんが色々と改善していますからね」

雷速で踏み込み槍を振るう。ギリギリの所で防がれる。初見で防がれるとは少しだけ予想外だったが反応しきれていない以上ここから押す。雷速で舞台を駆けながら槍や、気弾、魔法の射手、重力魔法、チャクラムを巧みに使いながら一方的に攻撃を続ける。それに対してナギさん
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