第五十九話
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バックヤードに鋭太郎を連れて行き一言
「ないわ〜」
「言うな、自分でもそう思ってるから」
「まあいい、それじゃあ後はそこら辺に張ってあるメモを見ながら頑張ってくれ」
開店する前から茶葉の箱等にどういう風にすれば良いのかというメモを書いて張っておいたのでこれでデート中に呼び出される事もないだろう。
「それからこの燕尾服、借りてくぞ」
「それでデートに行くのか?」
「たまには良いだろう」
「そのまま持って帰っても構わんさ。お前の分だけは戦闘でも使えるように魔術処理を施してある」
「つまり、宣伝して来いと言うのか」
本日から明日にかけて行なわれる武道大会という名の戦争の事はある一定以上の戦闘力がある者には父さんから招待状が送られている。もちろん鋭太郎にも招待状は送られているが学園側に目をつけられたくないからでないそうだ。レイフォンは賞金に釣られて参加を表明している。賞金は本戦トーナメントで1勝した時点で100万円、そこからは倍々で増えていき優勝者には5000万円が出る事になっている。
「まあ、そう言うわけだ」
「分かったよ。それじゃあ任せるぞ」
バックヤードにある窓から飛び降りる。それからあらかじめ決めておいた集合場所である世界樹前広場に向かう。
広場には多くの人が集まっており、時折微かな銃声と悲鳴が聞こえるので龍宮さんが銃撃しているのだろう。そんなことよりアリスはどこに、あん?
「だから言っているでしょう。あなた達に興味なんて一切ありません。とっとと消えて下さい」
「ちっ、優しくしててててててて」
アリスをナンパしている屑の腕を捻り上げる。
「お待たせしてすみません」
「できればもう少し早く来て欲しかったですね」
「申し訳ないです。次回からは更に努力させてもらいます」
「くそが、離しやが「そおれっと」へっ、ぐは」
ちょうど龍宮さんが告白しようとしている生徒を狙撃しようとしていたので射線上に投げ飛ばす。見事に命中し失神しているのを確認したら放置する。
「さて、行きましょうか」
「そうですね。ですが、その服装は」
「宣伝するようにも言われているので大会にもこれで参加する事になりました。なんなら執事らしく振る舞いましょうか?」
「止めて下さい。私は零樹の隣に居たいんですから」
そう言ってアリスが腕を絡めてくる。
「分かったよ。それじゃあ、まずは食事から行きましょう」
「はい」
そのまま二人で麻帆良祭を楽しんだ。
そして、夕暮れ。我こそは最強という猛者達が裏の世界も揃って集合する。
さあ、始めようか。
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