第五十五話
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る。
「修学旅行の時の貴方達の行動は間違っている。だからそれを正すのは教師としての僕の責任です。だからこれを持って来ました」
そしてスーツの内ポケットから果たし状を取り出した。
「……私はお前を教師として認めていない。更に言えばあの場での行動は生徒ではなく魔法に関わる者の立場で動いていた事だ。よってそんな責任は一切無いと思え」
おおぅ、アリスの口調が全然違う。
「そして」
投影で特製魔導銃を取り出し突きつける。
「決闘を申し込むというのなら命の覚悟をしなさい」
「なっ!?なんでそうなるんですか」
「決闘とは本来絶対に譲れないものを賭けて争う事よ。ルールは正々堂々と相手が負けを認めるか死ぬかでしか決着はつかない。それをお前が仕掛けて来た。そして私はそれに答えるだけ。零樹、介添えを頼みます」
アリスは退く気は全くないようだ。仕方ない。誰にも邪魔をされない様に一番強固な結界を一帯に張る。
「コインが合図だ。落ちた瞬間に開始だ。準備は良いな」
「いつでも」
「ちょ「では開始」
あれが何か言いたそうだったが無視してセルメダルを上空に弾く。
同時にあれが動き出した。良い様に解釈すると位置取り、悪い用に解釈すれば逃げ出したのだろう。おそらく後者が濃厚だ。アーウェルンクスシリーズを破壊したのを目の前で見ているから殺されるとでも思っているのだろう。最初の脅しも効いているのかもしれない。媒体である杖を背中に担いだままで構えもせずに逃げるのはどうかと思う。それに対してアリスは銃の照準をずっと合わせ続けている。銃口から足を狙っているようだ。そしてメダルが落ちると同時に発砲する。弾丸は狙いを外さずあれの足に命中し転倒する。魔力弾頭なので出血はしない。が、衝撃で骨が折れる音が聞こえた。
「うわあああああああああ、足が」
何も言わずにアリスは更にもう片方の足を打ち抜く。そのままあれに近づき蹴りとばすと次に杖を奪いさる。
「か、返して下さい。それは父さんの杖なんです」
自分の怪我を忘れたかの様にあれが暴れている。やはりこいつは幻想しか求めないというのか。
「これが私達のお父さんの杖だと、本当に思っているのですか」
本物は今は正式にナギさんの元に返ってますからね。パッと見では分かり難いですけどアレが偽物だという事はすぐに分かります。
「私達の?何を言ってるんですか」
「こちらで再会してからずっと失望してましたがそれすらも通り過ぎてしまいますね」
年齢詐称薬を取り出し半分に割り飲み込む。詐称薬は1粒で10歳前後の幻術が発生する。今の肉体は15歳前後ですからこれで
「この姿ではお久しぶりという所でしょうか
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