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迷子の果てに何を見る
第五十話
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」」

同種の技を放つも熟練度の差から微妙に押し負ける。だけど木刀を振り切る事は出来ると感じた。ならここから繋げれば良い。
振り抜くと同時にそのまま独楽の様に回転して木刀を叩き付ける。それを普通に受けられたのは少しショックだけどこれで良い。そこから身体を少し捻るとそこに鋭太郎が放った魔法の射手が通る。無理矢理躱す事で重心が崩れたところに気の量を最低限にした?切りを放つが後方に飛んで躱される。

「連携もうまく取れとるみたいやけど、これやったらどうや」

そう言うと鶴子さんが分身した!?しかも密度が異様に高いのが20体。

「レイフォン」

「分かってる」

同じ様に分身をして迎撃に当たるけど鋭太郎の数は変わらないから援護が欲しい時に来ない事もあり段々と押され始める。

「鋭太郎も分身してくれない」

「無茶を言うな。魔法使いの俺にそんな物を要求するな」

さすがの鋭太郎でも分身は無理だったか。くっ、零樹が居れば何とかなるんだけど。せめて錬金鋼があれば。最悪、鋼糸がもう少し長ければもう少しマシになるんだけど。あっ、まずい。押し負ける。

「がぁ」

分身の一体がやられ、そのまま鶴子さんが鋭太郎に向かう。なんとかしたかったけど本体である僕を含めて残りの全部が動けない上に新たに分身を作る余裕も無い。どうにか鋭太郎には頑張ってもらうしかない。だが、鋭太郎に気を取られたのが失敗だった。一瞬の隙に分身6体が同時にやられてしまった。その内の半分が鋭太郎に向かい、残りの半分が分身体に2対1の状況に持ち込んでしまい次々とやられる。

「のわあああああああああああああ」

鋭太郎の叫びと雷鳴が轟いた。どうやらやられてしまったようだ。鋭太郎の周りに感じる気の数は3。つまり最初の1体はなんとか倒せたのだろう。もう負けは見えている。けど、最後に。残っている5体の分身に鋼糸を使わせて目の前に居る本体を拘束させようと動く。一瞬で良いんだ。その一瞬に全てをかける。5体の分身が目の前の鶴子さんに背を見せて鋼糸を放つ。すぐに意図に気付いて次々にやられていく。そして最後の一人がやられてしまう。だけど僕は全力で木刀を振りかぶる。なぜなら

「風の矢!?まだ気ぃ失うてなかったんか」

鋭太郎が右手を上げているのが見えていたから。

「やれぃ、レイフォン」

「はあああああああああああああああ」

他の分身との距離から確実にこれで決まる。そして、全力で振り抜き、


ボフゥン


目の前に居たのは本体ではなく分身体だった。

「ホンマに惜しかった。最後のには驚いたけど、ウチの勝ちやね」

勝ったと思った。けどその考えは甘かった。まだまだ強い人は大勢居る事がよく分
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