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迷子の果てに何を見る
第四十七話
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ましょうか。送りますよ」

「すみません、お願いします」

ソファーやテーブルを片付けて麻帆良に帰って来たとき同様に抱きかかえる。そこに一切の照れはなく、当然様にアリスさんは僕の首に手を回す。世界樹の元に降り立ち出来るだけこの時間が長く続く様に歩いて女子寮を目指す。
自分が満たされているのが分かる。父さんやナギさんもこんな気持ちだったんだろうな。これを壊そうとする者なら誰であろうと立ち向かう覚悟がある。
ああ、なるほど。これが人を愛するということなのか。

「修学旅行の時も二人でこっそり抜け出しませんか?」

「ええ、それも良いかも知れませんね。まあ、確実にからかわれるでしょうがこんな時間の為ならそれでも良いですね。それとここらで良いです。これ以上進むと怪しまれるでしょうし、何より鼻が利くのが居るので」

「分かりました」

アリスさんを降ろして向き合う。
初めて会った日、アリスさんは自分が転生者で、神に理不尽な理由で殺されたと言っていた。なら今度は僕がアリスさんを守りきる。僕の憧れの存在である父さんはそれを実行し続けて来た。その為に神をも殺したと言っていた。その血を引く僕にもできる、いや、やるだけだ。

「アリスさん」

「なんですか」

「愛してますよ」

「ふふ、私もです」

どちらからとも分からない位に自然にキスを交わして別れた。
はて、何かを忘れている様な。思い出さないということは大したことではないんだろう。


side out









































side 鋭太郎

一体いつまで放置されるんだ?もしかして忘れているのか。
ちくしょう、こんなことならエーネウスを完成させておけば良かった。

「やっぱり忘れ去られてたのね」

「さすがの私も魔力と気を封じられて道具も無い状態ではどうすることも出来ませんよ」

よかった、リーネさんには忘れられていなかったか。

「それにしても海老フライみたいね」

そう、今のオレは首から足首まで綺麗にロープに巻かれて海老フライの様に見える。

「面白いから写真に撮っておきましょう」

「あ、やめて、撮らないで」

「そんな顔をされるともっとやりたくなるわね」

「くぅ〜、悔しい。でも感じてしまう」

「ならこの写真をバラまきましょうか」

「本気で謝りますからそれだけは平にご容赦を」

「仕方ないわね。ならこのまま放置プレイで許して
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