第四十六話
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どうやら待ち合わせは現地だと思われるので飛んで行く。もちろん気付かれない様に認識阻害と魔力遮断の結界を纏いながら。佐久間も同様の事をして追って来る。そこそこのスピードで飛んでいるけどまだまだ余裕があるようだ。零樹が言っていた通り実力はあるようだ。
しばらく飛んでいると目的地は原宿であることが判明したので先回りして覗き見の準備を始める。認識阻害と魔力遮断の結界の上に更に隠蔽の結界を張りカメラを用意する。駅の改札に、こちらも普段と違う服装の零樹を発見したので私達の予想が合っていることが判明した。ご丁寧に魔力遮断と隠蔽の結界を張って辺りを警戒し始めましたが。
「佐久間、これを使いなさい」
影の倉庫からとある物を2つ取り出し1つを佐久間に渡す。
「これは“ダンボール”」
「お父様が作った特製のダンボールよ。被れば表面に記された細かい文字によって簡単な暗示をかける優れものよ」
「くっ、スーツの下にスニーキングスーツを着て来るべきだったか。せめてバンダナだけは巻いておくべきか」
「ネタは良いからとっとと被りなさい。零樹に気付かれるわよ」
自分の分を被り、佐久間も同じ様に被って少し待つとようやく警戒を解いた。
「時間的にそろそろ相手であると思われるアリスが来るわよ」
「ちなみにどのような容姿で?」
「“災厄の魔女”アリカ女王よ」
「っ!?まさか彼女の」
「娘よ」
「公式記録では元老院共々処刑されたとなっていますが」
「ケルベラス渓谷の刑は落とされるまでが刑なのよ。つまりそこに飛び込んで助けた馬鹿が居たのよスプリングフィールドって言う馬鹿が」
「とんでもない真実を知ってしまいましたね。では彼女とあの野菜は姉弟で?」
「逆の兄妹よ。お父様の修行でダイオラマ魔法球を使ったから成長しているだけよ」
「……失礼ですが実年齢は?」
「二人とも三十路間近だったはず。ちなみに私はもうすぐ四十路よ」
「三十路同士で初心な対応をされるとこっちが恥ずかしいですね」
「私達不老不死だから年齢ってあんまり関係ないから別に恥ずかしいとは思わないわね。とか話しているうちにアリスが来たわね」
side out
side 零樹
誰かに見られている様な気がしたけど気のせいか。まさか誰か付いてきてないよな?父さんと母さんはデートに出かけるって言ってたし、刹那姉さんは木乃香さんと一緒に図書館探検部に参加しているし、鋭太郎は朝早くに出かけていたから違うだろう。リーネ姉さんは、まさかついてきてるのか?いや、そもそも姉さん達が知っているはずないし思い違いか。そんなことを考えているとよく知っている魔力が近づ
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