第八章 反転
第4話 浮かび上がる人影
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がない。そうなると十香の家の近くに住んでる人やスーパーの店員さんなども全て容疑者となる。数えたら一体何人の……
上条「……いや、違う!」
と、上条は否定する。それは気づいたからだ。
十香の情報を入手したいのなら常に十香の近くにいなければならない。
そうなると、家の近くの人やスーパーの店員などは容疑者から外れる。
それだけではない。
修学旅行の一件があって、十香は一時的に街を離れたのだ。
そう、スパイならその修学旅行に混じっている必要がある。
もし、エレンと上条達が戦っているところを影で見られていたら?その時に情報を得られていたら?
それだけではない。
4月10日に十香自身が現れた時から既に標的にされていたら?
精霊が現れる度に……十香が精霊の力を使う度にスパイが近くから見ていたとしたら?
狂三「どうやら気づいた様子ですわね」
上条「……最悪な状況だけどな」
この時点で、容疑者はかなり絞られた。
ラタトスクの人間。
学校の自分の学年と生徒と修学旅行に付き添った先生。
いや、もっと言えば、
ラタトスクの人間と、上条当麻のクラスとその担任の先生″だけ″が容疑者だ。
つまり、上条当麻は自分のクラスの友達を疑うことになる。
狂三「これ以上彼らの思惑通りに進められると厄介ですわ。早めに手を打った方が良さそうですわね」
上条「……」
真那「……」
この事実に、二人は声を出せなくなる。
狂三「ですので美九さんをこちら側に入れてくださいます?」
上条「……?」
狂三「スパイが誰かは分かりませんが、今は目の前の目的をとうするかが最優先ですことよ?」
真那「……それで、何故彼女を?」
狂三「彼女の声はかなり使えますわ。敵が『剣』を持っていようとも、やる前に屈服させれば無駄な犠牲もいらないでしょう?」
真那「そのついでに時間を吸い取るんじゃないですか?」
狂三「きひひ。それも良いかもしれませんわねぇ」
絶対やる気だったよなこの人。
上条「じゃ、美九の所に行くか。場所は?」
狂三「ご案内いたしますわ。ついてきてくださいな」
と、狂三はDEMインダストリー社とは別の方向へと飛び出した。真那と上条はその少し後ろで狂三を追いかけた。
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