夜空の星
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あたしとロビンが付き合い始めて4日後。
夕食を摂った後、ロビンとニール家の裏庭で会う約束をしていたので、屋敷の裏門に向かった。
日中にロビンに誘われたんだけど、なぜこの時間なのか分からなかった。
夜になるとここは街灯がほとんどなく、視界も暗い。二人で会うにはちょうど良かった。
「ロビン、お待たせ。」
「やっと来たか。こっちに座りな。」
ロビンはこの間のブランコに誘導した。
「どうしたの?一体?」
「いいから早く。」
疑問に思いながらも、ロビンが押すブランコに座った。
「空、見てみろよ?」
言われて空を見上げると、そこには満天の星空が待ち受けていた。
「わぁ……!綺麗!!」
「今日は雲がないって天気で見たから、綺麗に見えるかと思って誘ったんだよ。」
「すごく嬉しいけど、どうしてあたしが星が好きなのを知ってたの?」
「覚えていないのか?」
「何を?」
「その様子じゃ忘れてるな…。小さい頃だよ。まだシェリーさんがいた頃。」
「うーん…?」
「お前が俺に言ったんだよ。一緒に星が見たいって。」
「あたしが!?」
「理由を聞いてもその時は教えてくれなかったけどな。」
……思い出した。
あたし、小さい頃から好きな人と星が見られたらなって思ってたんだ。
まさかその時から、あたしはロビンの事が好きだった?
恥ずかしいから理由を言いたくなくて。そう言うだけで精一杯で。
それから間もなくして、ロビンにからかわれるようになったのがショックで、好きだった事を忘れようとしていたんだわ。
「ロビンがからかってくるようにならなかったら、きっと理由を話していたと思うわ。」
あたしはそう言う事しかできなかった。
「そうか。」
ロビンはブランコを押していた手を止め、あたしの頭を撫でた。
「ずっとからかってて悪かったな。実は理由があったんだ。」
「どんな理由?」
「シェリーさんが亡くなった頃、お前何日もずっと泣いてたよな。クリスさんやサラちゃんもとても落ち込んでいたけど、お前の落ち込みは相当なもので、見ているこっちがつらくなるくらいだった。子供ながらにどうにかしてやりたいって思ったんだな。それでからかい始めたんだよ。そうすれば少しでも泣く時間が減るだろうから。当時はお前の事を大事な友達って思ってたけど、考えてみればその頃から好きだったんだ。この歳になってからかうのを止めたかったけど、止め時がわからなくて。気づいたら言葉より先に行動に出しちまってたんだ。」
「あたしのためだったんだね……。ロビンってば不器用なんだから!あんなにからかわれたら、好かれてるなんて思わないわよ。」
「重々承知してる。だから謝ってるだろ。」
「もう、調子いいんだから!」
あたしは気を取り直してもう一度、星空
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