第9話 猟兵と騎士
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に彼女を傷つけてしまったのは事実だ……僕は怖かった、猟兵と知ったラウラに拒絶されるのが怖かったんだ。でも今は違う、例え本当の事を話してラウラに拒絶されても僕はラウラと真剣に向き合いたいんだ!」
「わたしも同じ……彼女にキチンと話して彼女に向き合いたい。だからクロエお願い、力を貸して……」
クロエはジッと僕達を見つめる。
「……貴方方がいい加減な気持ちでないのは分かりました。お姉さまを泣かせた事については後で聞くとして今は力を貸しますわ」
「クロエ……!」
「クロエ、ありがとう!」
「お礼なら後にしてください。お姉さまはきっとエベル街道を外れた場所にある小川の近くにいると思いますわ、お姉さまは昔から何か悲しいことがあるとそこに行ってましたから」
「ありがとうクロエ、行こうフィー!」
「うん!」
クロエにお礼を言って僕達はラウラの元に向かった、待っていて、ラウラ。
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side:ラウラ
「はぁはぁ……がはぁ……あ、うぐ……」
な、なんという強さだ……私は全力で向かっているのに攻撃が掠りもしない、まるで父上と戦っているようだ。
「おいおい、もう8分が過ぎちまうぞ。威勢が良かったのは最初だけか?」
「ぐッ……」
これが最強クラスの猟兵の力か、赤子と大人程の力量の差……恐らく勝ち目はないだろう。
「だが……例え死ぬことになったとしても猟兵には……猟兵だけには負ける訳にはいかないんだッ!!」
……私は負けない、負けられない!!
私は剣に力を込める、今の私が放てる最大の一撃……それを放つ!
「うおおおぉぉぉぉッ!奥義、洸刃乱舞!!」
決まれ、決まってくれ!!
「……時間だ」
ヒュンッ ガキィィィン!!
「あ……」
ヒュンヒュン、ドスッ!
……一瞬だった。一瞬相手の姿が消えたと思ったらその時には腕に強い衝撃を受け、剣が飛ばされ私が膝を付くのと同時に地面に突き刺さった。
「俺の勝ちだな」
負けた……ははッ、負けたか。当たり前だ、勝負など最初から決まっていた。頭に血が上った私と歴戦の戦士……勝ち目などあるはずがない、そんなことに今気づくなんてな。
「私の負けです、約束通り命を差し出します」
私は瞳を閉じる。父上、申し訳ございません、ここで散る私をどうかお許しください。
「……はぁ、止めだ」
「……は?」
「止めだって言ったんだよ、お前さんの命なんざ欲しくもない、ありゃジョークだよ。大体唯の小娘相手に本気になると思うか?」
「わ、私を侮辱する
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