第9話 猟兵と騎士
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な事に気がついた、だから今ここにいるんだ、君とちゃんと向き合う為に……」
「わたしもラウラを知りたい、わたしの事をラウラに知って欲しい、だからここに来た」
リィンとフィーは真剣な目で私を見る。分かり合うか……私もちゃんと二人に向き合いたい。
「そうだな。私もそなた達に聞きたいこと、話したいことが沢山あるんだ」
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side:リィン
「……という訳なんだ」
僕はラウラに全てを話した。僕が団長に拾われたこと、西風の旅団という家族が出来たこと、フィーと出会ったこと、そしてエレナとの事も全てだ。
「そんなことがあったのか……」
ラウラは悲しげな表情でそう呟いた。
「リィンがどうして猟兵になったのかをわたしも始めて知った……」
「そういえばフィーにも話してなかったね。これは僕にとって戒めなんだ、二度と同じ後悔はしない、そう誓ったんだ」
「リィン……」
僕が俯いているとフィーが側に来て僕をギュッと抱きしめる。
「フィー?」
「ごめん……わたし、リィンの事も何も知らなかった。貴方の妹として貴方を支えなきゃいけないのにわたしは貴方に甘えてばかりで……こんなんじゃ妹失格だよね」
「……そんなことないさ」
僕はフィーの小さな身体をギュッと抱きしめ返す。
「フィーがいてくれるから僕は強くなろうって思えるんだ。だからそんな事を言わないでよ、僕にとってフィーは大切な妹なんだから」
「リィン……うん」
フィーは優しく微笑みながら強く頷いた。
「リィン、私はそなたが何故猟兵になったかを知った、今度は私がそなた達に話す番だ。私の過去を……」
「ラウラの過去……」
「うむ、私にはかつて母上がいた。『アリーシャ・S・アルゼイド』……それが私の母上だ」
アリーシャ・S・アルゼイド……!?帝国にその名有りと言われた凄腕の槍使いじゃないか。確か二つ名は『戦乙女』だっけ……まさかラウラのお母さんだったなんて。
「そんな凄い人が母親だったなんて、ラウラの強さの秘訣が分かったような気がしたよ」
「母上は騎士の勇敢な心と聖女の如き優しさを持った人で民衆からも慕われていた。父上に並ぶ私の目標だった」
「……だった?」
「母上はもう亡くなっている、私のせいで……」
ラウラのせいだって?一体何があったんだ?
「あれは二年前の事だ。父上が私用でレグラムを離れていた日、私は母上と共に留守番をしていた。その日私は父上に行ってはならないといわれていたエベル街道に出てしまった、外の世界が見てみたかった私は父上がいない間に見てみたか
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