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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第9話 猟兵と騎士
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?このままじゃばれるのも時間の問題かも知れないぞ……


(リィン、どうしよう……)


 フィーが不安げな表情でこっそり話しかけてきた。


(……こうなったら正直に話そう)
(!?ッ、でもそれは……)


 フィーが驚いた表情を浮かべた、普通ならこの状況で自分から正体を話すのはありえないだろう。でも相手は光の剣匠だ、下手なごまかしなんて通用しないはずだ。なら下手に警戒されるなら自分から話したほうがいいと思った、最悪フィーだけでも逃がさないと……


 そして僕は子爵に全てを話した。



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「ふむ、なるほど。事情は把握した」


 僕は子爵に全てを話した、自分達が猟兵だったこと、そのせいでラウラを傷つけてしまったことを。子爵は何か考え込んでいるような様子だ。


「……リィン、私についてきてほしい」
「えっ、いやその……」
「行くぞ」


 子爵はそういい何処かに歩いていく、子爵はどうして僕達を捕らえようとしないんだろう?逃げ出すチャンスだが今逃げようとしても絶対に逃げ切れない、それより素直に子爵について行くほうが無難だろう。
 僕達は子爵の後を追った。



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「ここは練武場?」


 子爵の後を追ってたどり着いた場所は練武場だった、こんな所に連れてきて子爵は何をする気だ?


「リィン、いきなりで申し訳ないが今から私と仕合をしてもらう」


 え、僕が光の剣匠と?そ、そんな……


「何を言ってるんですか、僕が貴方と戦える訳が……」
「そなたも猟兵なら戦うべき時が分かるだろう?クラウス、ガランシャールを」
「こちらに……」


 いつの間にか子爵の側に立っていたクラウスさんは大きな両手剣を子爵に渡した、何て美しい剣なんだろうか。


「これは我がアルゼイド家に伝わりし宝剣『ガランシャール』だ、さあ……そなたも剣を抜くがよい」


 子爵は本気だ…気を抜けば倒れてしまいそうなほどの闘気を僕に放ってくる。これはやるしかない……そう思った僕は刀を抜き戦闘の態勢に入る。


「リィン……」


 フィーが不安げに声をかけてくる、相手は光の剣匠、今の僕ではどう足掻いても勝てないだろう。いや、今はそんな弱気な事を考えてる場合じゃない。目の前の敵に集中しないと……


「……」
「……」


 互いに静止したまま数秒が経過した、僕にとって永遠とも感じる時間が流れていくが……


「はあッ!!」


 先に動いたのは僕だった、地面を蹴り上げ子爵の背後に回りこみ冗談から斬りこむ。普通の剣士
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