ついに対決!
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デーヴィスさんは体格の良い執事さんの動きにたじろぎつつ、もう限界を悟ったのか溜息をついた。
「わかったわかった!ここまで言われてもまだ争うというのは、さすがに愚の骨頂だ…。」
パパが頭を軽く支えながら言った。
「そう…だな……。私も妻にそこまで思いつめさせていた事にずっと気付いてやれなんだ。」
デーヴィスさんは、ロビンのママがいるであろう屋敷のとある部屋の方を、申し訳なさそうに見つめていた。
「ロビン君。」
「!……トムさん、初めて名前を呼んでくれましたね。」
パパがロビンに声を掛けた。
「シェリーとの話はこれっきりにする。だが、ミレーヌの事は別問題だ。交際は認めるが完全に許したわけじゃないからな。クリスティーンやサラの夫達のように何度でも説得に来て誠意を見せろ。」
「パパったらまだそんな…!」
サラは呆れた様子だ。
「分かっています。何度でも行きますから!」
「デーヴィスさん、あたしの事は認めてくれますか?」
あたしもすかさずデーヴィスさんに尋ねた。
「……まぁ……。君やそこの妹が、トムの店で看板娘になるほど性格や評判が良いのは、嫌でも噂で耳にしていたからな。交際は認めるが、その先はまた別だ!」
「親父、何だかんだ言いながら、トムさんの店が気になってたんだろ?」
「う、うるさいっ!!」
デーヴィスさんはロビンの言葉に咳払いをしてごまかした。
「デーヴィス、この際だ、機会をみて奥さんといつでも店にでも来ればいい。」
パパが言うと、デーヴィスさんはさらに咳払いをしながら小さく頷いた。
こうしてなんとか、パパ達を仲直りさせることができた。
自分だけじゃきっと、こんな風に解決する事はできなかったと思う。
ロビンと執事さんのおかげだわ!
その後、一度全員それぞれ家に戻り、改めて家族で話をする事になった。
サラが作った夕食を食べながら、パパに話しかけた。
「パパ、今日は言いすぎたわ。ごめんなさい。」
「いや、パパ達のプライドのせいで、お前たちに長年嫌な思いをさせていたのは事実だ。パパ達の方こそ、すまなかったな。ママの事を言われて思い出したよ。ママがこういう醜い争いを一番嫌っていたのを。」
「パパ…。」
サラが食事の手を止める。
「シェリー…ママの両親、お前たちのおじいちゃんやおばあちゃんも、パパの若い頃は結婚を反対していたんだよ。」
「! 初めて知ったわ…!あの優しいおじいちゃん達が?」
あたしとサラは驚いた。
「デーヴィスの方が身分が良かったしな。でもママはパパを選んでくれたからな。必死で説得したもんだ。あれだけ許してもらうまで苦労したのに、いざ自分がその立場になると、その苦労も忘れて、おじいちゃん達と同じ事をしていたと気づいて愕然としたよ。」
「でも、あたしは
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