暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第182話 銃と剣・決着
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もない。

完全弾き用(パリィ)装備、といった方が判りやすいか?」
「つまり、掻い潜って、攻撃を1発入れても、そのナイフも見極めなきゃいけない。……しくじったら、そのでかい銃でぶっ飛ばされる、と?」
その通り(Exactly)
「……ひでぇゲームだ」
「アホ言え。……お前の速度だって十分酷いって。これまでの対戦相手の気持ちが判る。こんなにしんどいのは初めてだ」

 つまり、お互い様なのだろう。

 だけど、決定的に違う事がある。それは、2人のHPの差。精神の削り合いこそ、甲乙をつけがたいと言った所だが、現時点でのゲーム的な優劣はリュウキだ。

 弾丸を弾き続けたキリトだが、攻撃を当てた訳じゃない。方やリュウキは、何度か命中させており、その分は減らしている。決定的な差が浮き彫りになったのは、あのデザートイーグルでの一撃だ。
 それも、威力を上げたカスタム・マグナムだ。

 それが、肩でなく体幹部に当たれば、その時点で終了しているだろう。

「ちっ……」

 キリトもそれは理解している。視界に見えているHPが嫌でも目に入るから。

 そして、リュウキが言っていた言葉を思い出していた。

『銃と剣は違う。……キリトにはまだ絶対的に実戦経験が足りない。オレにはまだ届かない』

 そのセリフを。だけど……。

「(正直詐欺臭い……、幾ら実践積んでも、あんな攻撃してくるヤツいないだろ)」

 そうも思ってしまっていた。銃による攻撃でHPが減った事は間違いないけれど、何処か納得し兼ねる、と言うものだ。

「キリト」

 考え込んでいたキリトに、リュウキが声をかける。そして、答える様にキリトがリュウキの眼を見た。

「そろそろ、決着だ」

 銃とナイフを同時に構えた。近づけばナイフ格闘、離れれば銃撃だと言う事は理解出来る。そして、何よりも、最初のSAAを中心に戦っていたスタイルよりも、強力だと言う事が判った。

「……ああ!」

 キリトは光剣を自在に操る。

 ぶぅん、ぶぅん、と身体を剣閃で包むかの様に。全方位の攻撃を弾くかの様に。


 そこからの攻防は、決着だと言ったのにも、関わらず 時間にして1時間以上に及んだ。

 
 キリトが接近、剣を放ち、リュウキがナイフで弾き返しながら、銃を撃つ。

 それが延々と続くかのように続いたのだ。
 リュウキのナイフは正確にキリトの剣を捉えているが、流石にリーチの差もあり、身体に致命的な直撃こそ、決して許さなかったが、その身体に切創は増えていった。キリトも次第に、ファイブセブンによる銃撃も折交ぜ、接近する為のバリエーションを増やしつつ、リュウキのHPを削っていく。




 決着は……。





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