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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第182話 銃と剣・決着
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だ。 それにしても、今回は、運が、良い」
マスクで表情は見えない筈なのに、その顔は笑っている様に見えた。その表情が見えたとしたら、歪な笑みだと言うのは間違い無い。それ程の不吉を孕んだ笑みだからだ。その笑の中、口元が僅かに動く。
「……も、参戦、してる、からな。イッツ、ショウタイム、だ。……鬼。悪夢、を、思い出させて、やろう。鬼を、生んだ、のは、我々だ。我々が、終わらせて、やる」
ゆっくりと、指をリュウキに向けた。銃の形を作り、撃ち抜く様に。
「……死銃は、いずれ、お前の、心臓も、止める」
そう呟くと、再びその身体は消え去っていった。
〜予選Fブロック 準決勝〜
場が極限の緊迫に包まれている最中。それは、戦いを宣言したその瞬間から迸っていた。
リュウキの眼の一点をキリトは見つめている。
一体どんな行動を、するのか、と。
その初動の起点となるのが、あの眼からだと言う事は判っていた。何度、見たか、もう判らないからだ。……相対するのは初めてでも、横で、最も近くでその戦いを見続けてきたのだから。
「ふっ!」
「っ!!」
リュウキの眼が一瞬輝きを増した瞬間、腰からSAAを引き抜いた。腰から引き抜かれ、撃鉄を下ろし、引き金を絞るまでの時間は0.2秒を切る。
だが、その攻撃の初動を見極めることが出来たキリト。
反応速度の領域では、リュウキを遥かに凌ぐ。正確に額に届く一撃を何とか弾くことが出来た。……が、光剣は完全に弾丸を飲み込み、消し去る事は出来ず、“ビッ!” と言う音が響いたと同時に、残骸がキリトの頬に掠めた。
「……やるな」
リュウキは思わずそう呟いていた。
これだけの距離からの射撃であれば、
弾道予測線
(
バレット・ライン
)
と実際に弾丸が当たるまでのタイムラグは0に等しいだろう。即ち、キリトは撃った弾丸をシステムアシストなしで、見切ったのだ。
流石の一言である。
「っつ〜。無茶苦茶はえぇっ」
キリトもキリトで、驚愕した。
リボルバーに関しては、あの避けゲームの時に体感している。
自動拳銃
(
オートマチック
)
と違い、1回1回
撃鉄
(
ハンマー
)
を引かなければ撃つ事が出来ないのだが……、リュウキが構えて、そして弾が発射されるまでの時間が本当に短い。もうほんの刹那、反応が遅れれば、額に直撃していただろう。
「行くぞ!!」
弾丸を避けた余韻に浸る間もなく、キリトは地を蹴り、リュウキまでの距離を縮める為駆け出した。
ぎゅんぎゅん、と風を切るかの如き速度で、リュウキに接近する。
距離にして、5m程まで近づけたその時だ。再びリュウキは、キリトにリボルバーを
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