本当の気持ち
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」
「まさかあいつがそんな…!」
顔が真っ赤になってしまう。
「ねえミレーヌ、もしロビン君に素敵な恋人ができたら、どうする?」
「え?」
「勿論、例えばの話よ。どうでもいいと思う?それともショックを受ける?」
ロビンに恋人ができたら…?
考えたこともなかった。
だけど。
昨日、ロビンがあたしに触れてきた部分全て、今でも熱く感じてる。
あの腕の中にいるのが、別の人だったら。
もう二度と、あたしに触れてくれないって思ったら。
寂しいって…思うかも。
もう一度触れて欲しい。
あたしも触れたい。
そう考えている自分に気づいた。
「きっとショックを受けるわ。」
「うん、そうでしょうね。自分の気持ちに素直になって考えてみなさい。パパ達の確執なんて気にしちゃ駄目!ママの事で今でも争うなんて、いい大人が情けないわ。」
「クリス姉さん、パパ達の仲が悪い理由、知ってたの?」
「ええ。あなたとサラは知らないと思うけど、ママが亡くなった当時、わたしとロビン君は、偶然パパとニールさんが言い争っているのを聞いてしまったのよ。とてもショックだった。ロビン君は子供ながらに思うところがあったのか、ミレーヌとサラには内緒にって言ってきたの。
昨日、ロビン君がパパ達の事を話した理由は、あなたとの関係を前進させたかったからかもね。わざとあなたを怒らせるように言ったんだと思う。だって、当時はロビン君もかなりショックを受けていたもの…。本心ではきっと、パパ達に仲直りして欲しいって考えているはずよ。」
「そう…だったんだ…。」
「とりあえず、わたしが言えるのはここまでね。ロビン君は言葉にはしていないけど、あなたへの気持ちを行動で示した。次はあなたが行動で答える番だと思うわ。」
「うん…。ありがとう、クリス姉さん。」
クリス姉さんは“頑張ってね”と声を掛け、パパとサラに軽く顔を出して帰っていった。
お店は閉店時間となり、あたしはパパが店の方で作業をしている間に、サラにリビングで話しかけた。
「サラ、昨日から心配かけてごめんね。」
「気持ちの整理は付いたの?姉さん。」
「うん、なんとか。」
「昼間にロビンさんがお店に来てたから、予定聞いておいたわよ。今日は大学が早く終わって、屋敷からは出ないって言ってたから、行くなら今よ!」
「サラ、そんな事聞いてたの!?」
「勿論。姉さんとロビンさんには一緒になって欲しいもの。応援してるから。あたしとルイさんのように、パパにも許して欲しいしね。」
「サラ…ありがとう!」
思わずサラに抱きついた。
クリス姉さんも、サラも。
こんなにもあたしの事を思ってくれるなんて、あたしは幸せ者だわ。
心配をかけた二人のためにもちゃんと考えよう、自分の気持ち。
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