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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第181話 銃と剣
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リュウキが戦っている場所は、円形状に開けた広場があるステージ。
そして、その広場中央を囲む様に広がっているのが、大小なりの建物であったり、廃軍用車だったり、ヘリの残骸だったりだ。故にそれなりに、死角はあるのだが……。どごんっ!≠ニ言う砲撃音、爆風であっという間にその死角達は吹き飛んでしまった。
このエリアに存在する殆どが破壊不可能オブジェクトではない。
流石に、戦車の砲撃であっても、周囲に大小ある建物そのものを壊す事はできない様だが。
「………」
リュウキは前を見つめていた。
遮蔽物の類はあっという間に無くなり、身を隠す手段がなくなった。見つめていた先にあるモノ。……もう前に存在するのは、あの凶暴な兵器を残すのみになった。確かに、M1戦車は、獰猛な猛獣、いやそんな生易しいモノじゃない。あれはモンスター、……鋼鉄の化物だ。
そのモンスターが常備しているのは、51口径105mm ライフル砲M68A1。
一度、その砲撃に襲われたら、人間など紙くずの様に吹き飛ばされてしまい、粉々に打ち砕かれてしまう。モンスターが持つに相応しい破壊の化身とも言える兵器だ。
だが、その程度の攻撃が、堅牢な装甲が、一体どれほどのモノなのだと言うだろう?
かの世界での 死に直結する迷宮区のトラップに比べれば?
かの世界での あの悪魔。青い眼をした悪魔の一撃と比べれば?
――かの世界での魔王。あの絶対的な防御と、それに追重し迫る一撃に比べれば?
「……ぬるい。片腹痛い」
リュウキは思わずそう呟いた。
M1戦車が化物? ……可愛く見えると言うものだ。リュウキは、全体的に自然体に構え、今回の対戦相手を見据えた。
今回、戦車に搭乗している相手、即ち対戦相手、その名は《デリンジャー》。
小銃から取ったであろうアバター名。その実力は折り紙つきだ。
何故なら、前回BoB大会、……即ち、第2回BoB本戦にまで出場し、それも15位と言う高成績を残しているのだ。そこから考えても、剛の者、強者と言えるだろう。……そして、シノンの標的の1人でもある。
当然、前回本戦にまで勝ち進んだ事を自負しており、誇りも高く持っている。
予選などは通過して当たり前、当初までは同じBoB本戦にまで進んでいるGGO一の狙撃手であるシノン以外は眼中になかった。
だが、これまでの予選を見てきて、その認識は大きく変わった。
今回ばかりはその誇りに反してでも、彼はこの方法を取らざるを得なかったのだ。
「……負けるよりは何倍もマシ、意地を捨て、理を取る。確実に勝てる方法を選ぶ」
相手の異常な強さは、デリンジャーはよく判っている。
と言うより、あれだけ
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