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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第181話 銃と剣
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だが、リュウキにとってもそれは格好の攻撃の的だった。
「……
不注意
(
Mistake
)
だ」
その僅かに露出した身体の一部を狙い、リュウキはデザート・イーグルを撃ち放った。
“だぁん” と言う音がしたと同時に銃口から火を噴き、放たれた弾丸は吸い込まれる様に、デリンジャーの肩に当たった。
「ぐあっ!」
離れているとは言え、50口径と言う最大の拳銃。ノックバックが発生し、デリンジャーのHPが4、5分の1程が消失した。
「ちぃっ……!」
デザートイーグルの追撃を恐れたデリンジャーは即座に、戦車の中へと逃げた。この戦車の強みは、攻撃力よりも寧ろその装甲から絶対的な防御にある。通常の銃火器では、ビクともしないのだから。
だが、圧倒的、有利な状況にも関わらず初撃を入れられた事に動揺を隠せられない。
「くそっ! あの女、……
近接戦闘
(
CQC
)
のスキルに目を奪われていたが、
拳銃
(
ハンドガン
)
スキルが高すぎるだろ!」
デリンジャーがそう思い、言ってしまうのも無理も無い事だろう。デリンジャーの肩、露出していたのは、本当に僅かな的だったからだ。下半身は戦車の中にあり、そしてその大型の機関銃も身体を隠す様になっている。
狙撃銃
(
スナイパーライフル
)
じゃあるまいし、そんな正確に、素早く狙いをつけるのはスキルが高い証拠だ。
「ん。大体の
弾道線
(
バレット・ライン
)
は掴んだ。あれ位の射撃は出来ないと、アイツには当たらないな。……ん。さて、と、……そろそろ終らせよう」
リュウキはそう呟くと、移動を開始した。……それは、誰もが驚く光景。
「……は?」
デリンジャーは眼を見開いた。
リュウキが戦車の前にいるからだ。先ほどの様に、素早く動き、そして その砲撃を躱し続ける方法を取らず、砲身の正面にいたのだ。
「……馬鹿め! 狂ったか!? そんなに欲しいなら思う存分味あわせてやる!」
先ほどの一撃で倒しきれなかった事から、相手が自棄になったと思ったのはデリンジャーだ。攻撃手段が限られている向こう側からすれば、ついさっきの攻撃が勝機だった筈だ。
弾道予測線
(
バレット・ライン
)
があるのにも関わらず、避ける事が遅れた自分も馬鹿だったが、もう二度とは同じ過ちを犯さない。
だが、この時更に信じられないモノを見た。
相手であるリュウキは、おもむろに取り出した球体状の塊を手に持っていた。
それが、《プラズマ・グレネード》だと言う事は直ぐに理解出来た。
そして、それは想定の範囲内。爆弾と言う攻撃手段が最も戦車に与えるダメージが大きいからだ。だが、それでもその弾数が圧倒的に足りないことは明らかだった。装備できる爆弾の数が大体3,4発だからだ。それくらいの量
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