第3章 リーザス陥落
第47話 モチベーションup
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今のユーリは生返事だった。
今はとりあえずこれで良い。
勝ちさえすれば……待っているその後の時間を精一杯楽しむことが出来るのだから。
「だから、しっかりしなさいって、言ってるでしょ!」
「判ってるよ志津香!! ……でも、ちょっとくらい良いだろ! 本番には力ちゃんと出すから!」
志津香の言葉に直ぐにユーリも反応していた。
間違いなく大丈夫だろう。皆の士気も上がり、そしてユーリもいつも通りに戦ってくれれば、半日位絶対に持ちこたえられる。
この場の全員がそう思っていたのだった。
〜ラジールの町〜
ランス達は、ヘルマン軍が駐屯する街へと足を踏み入れていた。
当然のことながら、街の入口にもヘルマンの軍が見張りとして立っており、至る所にも巡回している。普段であれば、侵入するだけでも骨が折れそうなものだが……。
「む? キサマら何者だ? 新人か?」
「がはは、オレ様を知らんのか? まぁ 男に覚えてもらえんでも良いが、おい。聞け カスタムの要、総司令官のマリア・カスタードだ! ひっ捕らえてきてやったぞ? がはは!」
ランスは大口開けて笑いながらそう言う。
兵達も、初めこそは武器を構えて警戒をしていたが、縛っている相手がマリアである事を確認すると武器を収めた。
「おお、手柄じゃないか。見ない顔だが新入りだな? よし。ヘンダーソン大隊長の元へと連れてゆけ、きっとお喜びになる」
「さぁ、さっさと歩けい、極悪非道、マリア・カスタード!」
「あんっ! な、何するのよっ!」
マリアの胸を鷲掴みにしつつ、縄を引っ張る。当然ながら、縛り方もランス流の縛り方。引っ張れば引っ張るほど食い込んでしまうのだ。
「やぁぁん……!!」
「ら、ランス様ぁ……早く行かないと怪しまれます」
「ふん、判っている。おい、その司令官、いや大隊長とやらは、どこにいるのだ?」
ランスは、堂々とそう聞いていた。
少しは潜入をしていると言う事を理解して欲しいものだが……、兵は多少は訝しんでいるようだが、マリアを捕らえてきた事を考え目を瞑った様だった。
「よし、案内してやろう。オレについてこい」
「うむ」
ランス達の案内役をしてくれているのは、甲冑に身を包んでいるのに、はっきりと太っている事が判る男だった。まるで豚そのもののようだ。
〜ラジールの町長の屋敷〜
その場所は、占拠されてから 町で一番デカイ屋敷と言う事でカスタム侵攻部隊司令本部として扱われている屋敷。
その奥の部屋にヘンダーソンはいた。
「ヘンダーソン大隊長。急用があります」
「何よ?」
話声から察するに、どうやら不機嫌の
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