第1章:修正の始まり
閑話1「プロローグ〜Another〜」
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
=桜視点=
―――.....ここは...どこだ....?
意識が朦朧とする中、俺はただそう思った。
「―――....。―――。」
―――誰....だ...?
そんな中、視界に誰かが映ったのが見えた。何か語りかけてくるが、良く聞こえない。
「―――ぇますか?....聞こえますか?聞こえるなら何か反応を示してください。」
今度の言葉は聞こえた。
―――反応...?どうやって...。
反応を返そうにもなぜか声は出ない。身動きもできない。
「...聞こえているみたいですね。」
何も反応は返せてないと思ったのに、目の前の人物は聞こえていると分かったようだ。
「勝手な願いだと言うのは分かっています。ですけど、今頼めるのは貴方しかいないんです。」
―――頼み.....?
「はい。今、貴方のいる世界はとある存在...転生者によって歪んでいっています。このままでは、世界の道筋は捻じれ切れ、世界そのものが崩壊してしまいます。」
また言葉も返せていないのに、心を読んだように自分と会話を成立させる目の前の人物。...聞こえてくる声色的に女性だろうか?
―――崩壊...だって...?
「はい。世界には元々、決められた道筋というモノがあります。所謂運命みたいなものでしょうか?その道筋は世界の行く様を定めており、多少逸れる事はあっても完全に外れる事はないのです。」
―――それが、捻じ切れる?
「そうです。転生者という、輪廻から外れ、無理矢理この世界に入り込んだ存在は、世界の道筋を完全に無視してしまっています。その影響で、世界に不具合が生じ、道筋が消えてしまうのです。」
...話が壮大すぎたけど、何となくわかった。...つまり、端的に言えば転生者の所為で世界が崩壊の危機を迎えているって事だな。
―――話は分かったけど、どうすればいいんだ?
「簡単な事です。幸い、転生者は一人しかいないので、それを抑えつつ道筋を元に戻せばいいだけです。」
―――...でも、なんで俺なんだ?
「それは、貴方の存在が道筋に大いに影響しているからです。」
―――俺が?
「はい。貴方の親友、篠ノ之束は世界の情勢を変えてしまうような発明品を造ります。」
―――...っ、束が....?
束とは、幼稚園の頃からの親友だ。頭が良すぎたが故にどちらも孤立していて、孤立していた者同士仲良くなった。そしてもう一人、千冬ともその後仲良くなった。
「本来なら、貴方と織斑千冬の三人と共に夢見た宇宙へ飛び立つ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ