暁 〜小説投稿サイト〜
逆さの砂時計
解かれる結び目 5
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さんの過去だ。ホリードさんは神々の祝福を授かった人間なの!?
 コーネリアさんはホリードさんの名前を直接語らず、ただただ過去の出来事を高く低く歌う。
 悪魔に、自然に、時には人間に仕掛けられた残酷な裏切りと、容赦無く襲い掛かる死の恐怖。その中での出逢い、喜怒哀楽、別れ。
 私と変わらない年齢の人達が想像を絶する辛酸を嘗めて、それでもあんな風に笑っていられたと言うの? 仲が良いとか友達とか……そんなんじゃ全然足りない。あの人達は命を懸けた信頼で結び付いてるんだわ。でなければ、こんな……。
 「…………」
 どれだけ恐かったのかな?
 突然与えられた使命の重さに、苦悩が無かったとは思えない。エルンストも言ってたじゃない。誰だって死にたくないって。恐いのは当たり前だって。
 なら、どうしてあの人達は私と違って笑っていられるの? 三人集まっているから? 一人じゃ恐くても三人で居れば大丈夫なの?
 いいえ。少年は最初一人だったと歌ってる。ホリードさんは一人で世界へ踏み出した。その途中で三人になったのだとしたら、複数人だからでは説明がつかない。他の理由……

 『笑って!』

 ……嘘でしょ……。

 『ご褒美という結果を先に呈示して』

 ……誰かの、笑顔の為……? 


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