銀河動乱
帝国の騎士
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無事だったのね!!」
部屋に戻ると、リアンナ姫が声を弾ませた。
不安、孤独、閉塞感の相乗効果。
極度に神経を消耗、憔悴した表情に胸が痛い。
「極秘の情報を得る為、私と君を地球に送らねばならないと信じさせた。
監視の目を盗み、ジャル・アーンに警告を発しなければならぬ。
リアンナ、協力してくれるね?」
「もちろんよ、ザース!
私は、何をすれば良いの?」
「具体的な計画は、これから立てる。
とりあえず、暗黒星雲の料理を堪能しよう」
盗聴されている事は、百も承知だ。
青色人達は腹を抱えて、大笑いしているに違いあるまい。
白色彗星帝国軍の監視艦隊司令、ミル酷似の青色人リン・カイル指揮の数名も隠密作戦に同行。
コルビュロ経由の情報に基き、星間パトロール中の艦艇を避けて地球に向かう。
リアンナ姫は闇《ダーク》航行中、気鬱の病に罹り感情が暴走。
『星が見たい』と駄々を捏ね、青色人達も手を焼いた。
個室の壁一面に星空が投影され、徐々に移動。
草原地方の騎馬民族に倣い、星の位置を読み現在位置を探る。
薄々予想はしていたが、指標となる星の特定は難渋。
現在位置が掴めず、大脱走は無謀と判断せざるを得ぬ。
精神感応増幅装置の操作手順を懸命に思い出し、地球着陸後に実験を開始。
私の身体に転移した第二皇太子、鍵を握る重要人物と時を超える念話を試みた。
思念波増幅装置《サイキック・コンヴァーター》は無事に動き、精神接触を実現。
ザース・アーン本人は実戦の経験が無く、戦術指揮の訓練も受けておらぬ。
事態打開の妙手は無く、私の実績を考慮して情報を提供。
研究所の設備と機能、操作手順を頭に叩き込む。
第一に為すべき事は、敵の戦力を確かめる事。
青色人達の思考、記憶を探る為に精神感応増幅装置を調整する。
波長を合わせ精神測定《サイコメトリ》、盗聴《タッピング》を開始。
別の潜宙艦《ファンタム》1隻が衛星、月の裏で隠密作戦を援護中と判明した。
地球警備隊は貧弱、常駐の戦闘艦も皆無。
加速装置内蔵の戦闘用改造生命体009、変身能力者007等が現れる気配も無いが。
宇宙偵察機008号が銀河辺境星域の巡視中、地球に着陸して推進機関を調整中。
使用可能な手段を組み合わせ、事態を打開せねばならぬ。
私は地球警備隊の最高指揮官に遠隔精神感応、心話で事情を説明。
続いて遠距離偵察機デバステーター、もとい、宇宙偵察機の搭乗員に思考を送る。
(暗黒星雲同盟の潜宙艦《ファンタム》が、地球に着陸した!
帝国宇宙軍の名に懸けて、救助を求む!!)
他者の思考を傍受する事に慣れた超能力者と異なり、幻聴の類と疑われて当然だが。
白色彗星帝国軍の優秀
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