目障りなヤツ!
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来るね。ミレーヌちゃんがお気に入りなんだねぇ。」
「変なこと言わないでくださいよ、ただの嫌がらせですよ、あいつは!」
「いらっしゃい、来てたのかジェームス。」
「ああ、おはよう、トム。」
その時、やっとパパがお店に入ってきた。
「ミレーヌ!聞こえたぞ。ニールの息子とは本当に何でもないのか?」
「パパ、何でもって…!そんなワケないでしょ!」
ジェームスさんが口を開いた。
「そういえば、トムとロビン君のところのニールさんとは相変わらず仲が悪いのか?」
「当たり前だ。あんな非常識な輩と仲良くなれるか。」
「もういい大人なんだから、もう少し落ち着いてくれよ。他の近所のみんなも仲の悪さを心配してるぞ。」
「悪いが放っておいてくれ。迷惑は掛けていないつもりだし、あいつとは絶対に関わりたくない。」
「まぁ…。無理強いはしないけどな。それじゃあまた。」
ジェームスさんがお店を出て行くと、パパが聞いてきた。
「ミレーヌ、何でもないんだな?本当に?」
「さすがにお客さんとしてくる時は迎えるしかないでしょ?でもそれ以上でもそれ以下でもないし。心配しないで、あたしもあの親子は嫌いだもん。」
パパが経営するこの雑貨店の隣に、名門ニール家の屋敷があって、そこの当主、デーヴィス・ニールさんの一人息子が、さっきのロビンだ。
口は悪いし、ぶっきらぼうで大嫌いなヤツ。
一応同じ年齢だったから、小さい頃はサラも含めて一緒に遊んだ仲だった。
それなのに、ある日を境に、特にあたしをからかうようになったの。
ロビンはあたしがパパのお店を手伝うようになった2年前から、ずっとあんな調子でお店に時折顔を出している。
でもなぜかあたしがいない時には、物をちょっと買うだけですぐ帰るらしくて…。
どう考えてもただの嫌がらせとしか思えない!
それにしても、パパとデーヴィスさんは、若い頃から仲が悪いみたい。
今でもいざこざは続いていて、お互いに迷惑を被る事があったらわざわざ家に出向いて、ネチネチと文句を言ってくるほど。
だから小さい頃にロビンと遊んでいた時も、パパはいい顔をしていなかったんだ。
勿論、何度か仲が悪い理由を聞いたりしたけど、頑なに答えてくれないので、あたしもサラも理由はわからない。
そういえば…。
ロビンがあたしをからかうようになったのって、あたしのママが病気でこの世を去った10年前。
その頃だった気がする。
偶然……なのかな。
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