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大統領の日常
本編
第三十八話 首都戦6
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を予期したながらわざとほおっておいたのか!?まさか、大統領重傷を負わせたのもその深海棲艦とかいうやつらなんじゃ・・・。クロスム副大統領!今すぐ軍を派遣してその深海棲艦を拘束しましょう!こうしている間にも大統領の身に危険が差し迫っているのですよ!?」
シュピードが長ったらしく行っている間、元帥は”あの〜?”とささやくように繰り返していた。クロスム
はうんざりした表情をしつつシュピードの発言を手でやめさせると、さっきから何か言おうとしている元帥に”続きを”といった。
元帥は再び立ち上がると報告を続けた。立ち上がる際に”ここのくらいでわめいてんじゃねーよ。口を縫い合わすぞ”と聞こえた気がするが、きっと気のせいだろう。
「えー、報告を続けさせていただきます。先ほど敵キャラと報告いたしましたが、あくまで本来いる世界での話でして、この世界では友好的な勢力だそうです。内部も高度に組織化されており、知性を有していることも判明しております」
一度言葉を切って元帥はシュピードの方を向いたそしてすぐに正面を向くと言葉をつづけた。
「では、本来の報告を続けさせていただきます。ロサンゼルスにはローゼクルムト王国共同領地であるオッソラに待機中だった第三独立艦隊も同行していたようです」
第三独立艦隊?確かビッテンフェルト少将の艦隊だったか。猪突猛進の脳筋艦隊で知られていたな。大統領が無理やり連れて行ったのだろう。
「では、これまでの簡単な流れをご説明したいと思います。10月23日に大統領は座乗艦シヴァに乗り込み、艦娘艦隊を率いてオッソラに向け出港。翌日に深海棲艦計5万隻と遭遇、大統領の指揮下に入りました」
彼方此方からため息が聞こえた。
どうしたら初めて会った得体のしれない勢力と協力関係を築けるのか・・・
大統領はいろんな意味で普通の人を超えている気がする。
「11月4日にはローゼクルムト王国共同領地オッソラに到着。その翌日には第三独立艦隊とハイドリヒ長官を含む親衛隊を加え、オッソラを出発してロサンゼルスに向けて移動を開始しています」
そこでクロスムが手を挙げた。元帥がそれに気づいてどうぞというと、クロスムは席を立った。
「一つ質問なのだが、オッソラに一度寄港した理由はなんなのだ?理由もなしに共同領地ではあるが、他国の領地に入ることはないだろう?」
「報告書によりますと、どうやら10月20日にハトゥイルカ近海にて海第6艦隊がガルメチアス帝国軍と交戦、その際に発見した女性兵士がオッソラの病院に収容されていたのですが、その女性兵士が艦娘だったようでそれを向かいに行くためだと・・・」
何度目かわからないため息を吐いた。少女一人を迎えに行くためにわざわざ共同領地に出向く大統領って・・・
クロスムは頭を抱えながら大領の薬を飲んでいた。わきには今飲んだのであろう数粒
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