第3章 リーザス陥落
第43話 奪われたリーザスの要と窮地のカスタム
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の事を言っているのだろう。……嫌だと思うのは誰だって同じだと思える。
「はは。気苦労は絶えないな? ユーリよ」
「まったくだ……」
キースは、そう言いつつ、ハイニに指示を出していた。
「それに、元気だなぁ おい。……ハイニ。準備、出来たか?」
「はい、勿論です」
「よし。ランス。それ持ってさっさと帰れ。このお嬢さんは、お前がいる限り止まらんだろう」
キースはGOLD袋を差し出すと、ランスは受け取った。
「オレ様も望む所だ。よし、シィル!」
「はいっ 数えます!」
「ちょっと!! まだ話は終わってないわよ!!」
暴れる、と言うか、まさに騒音機となってしまっているローラを、ハイニが何とか嗜めつつ この場から、少し遠ざけた。それだけでも声のボリュームはかなりさがる。
その間に、シィルは中身を改めた。
信用していない、と思われる為 もらった直後のこういった金数えは失礼に値するモノだが……、ランスだという事、キースだと言う事で何も言わないユーリ達だった。
「ランス様、丁度2,300GOLD入っています」
「うむ。もう少しくらいサービスしろよ、強欲じじい」
「悪いが、今は苦しいんだ。サービスは無しだ」
「ラーク達が離脱したからな。……仕方ないと言えばそうだな」
「ああ……全くもって悩まされる所だ」
キースはため息を吐いていた。
あの2人の仕事は大体安定してこなしている為だ。
「お前らもラーク達くれぇ 仕事をやってれりゃあな……。俺としては安泰なんだがな」
「がははは、馬鹿言え 真の英雄は仕事を選ぶのだ。それに、適度な金が入っても仕事をするヤツは馬鹿だ馬鹿」
「……馬鹿はお前だ。まぁ……善処するとしか言えないな。ギルドの仕事が全てではないし、それに今は……」
ユーリはかなみを見た。
かなみは、なんだろう?と一瞬思ったが、ユーリの言葉ではっきりした。
「今は、大事な仕事中だ。ギルドの依頼よりもな」
「ユーリさん……」
「ああ、一応情報は入ってるぜ。ヘルマンに陥落とされたらしいな」
「えっっ!? ほ、他には何か入ってませんか!? まだ、他にも白の軍や、国境警備隊にも屈強な兵士達がいたはずです!」
かなみは、キースが言う『情報が入ってる』と言う言葉に強く反応した。今はリーザスを離れている身だ。皆がどうなっているのか、無事なのかを知りたいのだろう。
「……悪いな、忍者のお嬢さん。それ以上の事はわからねえんだ。いつも贔屓にしてる情報屋からの連絡も無いし、まぁ アイツはリーザスの城下町を根城にしてるから無理もねえが。……これ以上は俺らには専門外。……実際に目で見て確認するくらいしか最新情報は得られねぇ」
「……うぅ」
「大丈夫だ」
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