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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第43話 奪われたリーザスの要と窮地のカスタム
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つまり、それだけ優秀なのだと言う事。救うことが出来たらあわよくば、リーザスの奪還に助力を願えるかもしれないのだ。それに、確かリーザスはカスタムに資金援助もしているのだ。

「(マリス様……ひょっとして、こう言った事がありえると読んでいたんでしょうか……)」

 その答えを今聞く術は無いが、展開を考えれば、リーザスの為になっているのだ。
 本当の理由はユーリに恩を売るために、カスタムへの無償援助をしたのだが、結果的にはマリスの老獪な処世術とも言えるだろう。



 そしてその後カスタムへどう行くかを相談していた。



「助けに行くのは解ったが、どうやって行くのだ?包囲されている以上は、正面突破は得策ではないぞ?」
「……ランスから、真面目な意見が出た事にやや驚きを隠せないが……間違いないだろう。正面からだったら、数1000人全員を相手にしかねない」

 一番厄介なのは、現在包囲されているという事。
 完全に包囲をしていると言う事は、逃げ出さない様に囲っていると言う事であり、つまりは、外に逃げ出せないだけでなく、侵入する事も出来ないと言う事だ。助太刀をしようにも中に入れなければ話にならない。外から攻めるには圧倒的に兵力が足りていないのだ。

『ふっふっふ〜〜……どうやら、お困りのようね?』

 そんな時だった。
 
 カウンターで、飲んでいたであろうフードをかぶった者が立ち上がったのだ。

 そして、その声……勿論、ユーリは聞き覚えがあった。何故だか、ユーリの背筋が一瞬だけ、ぞくっ としてた。

「む? 誰だ??」

 ランスは、覚えが無いようで、そう聞いていた。と言うより後ろ姿だったから……、と言う事もあるだろう。

「……まさか」
「そう、そのまさかっ! ある時は悪魔とも戯れる程の度胸を持つシスター! そして、またある時は皆の為に身を粉にして治療をする献身的なシスター……、そして、その正体は! 清楚で可憐、頼りがいのあるカスタムの最高のシスター・ロゼよ!」
「………」

 現れたのは、その真逆だと言っていい印象を強烈に醸し出す、AL教団きっての不良、淫乱シスター。

 そして、ユーリにとってのある意味一番厄介な存在でもありえるシスター。


《ロゼ・カド》

 
 不自然な後光?を出しながら、ここに降臨したのだった。













〜人物紹介〜




□ ロゼ・カド(3)

Lv5/20
技能 神魔法Lv1

AL教団が誇る?淫乱シスター。
カスタムの町の教会のシスターだったはずだが、何故かカンラの町の酒場で飲んでいる所でユーリ達と接触をした。
彼女の誇るセンサーが働いたから、逃げてきたのか……?とも思える
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