第3章 リーザス陥落
第43話 奪われたリーザスの要と窮地のカスタム
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うなってるんだ? この辺りでは何もないのか?」
ランスは、まず戦争についてを聞いたようだ。
ハニーの加藤は怯えつつも礼儀正しく答えてくれる。
「あ、はい……ここのところは、お客様の間でもその噂で持切りです」
「リーザスは、どうなったの?もしかしたら、奪回する事が出来たとかは、情報にない?」
かなみは、希望的観測だが それを僅かに期待していたのだ。
確かに、リーザス最強のリック将軍が敗れ、そしてレイラ隊長も敗れてしまった状況。だが、それでもまだ遠征に出ている部隊は他にもいるのだから。でも、返って来た言葉は非情なる現実だった。
「奪回も何も、リーザス軍は、城を落とされた後、各地で撃破されてしまって、もう降伏しましたよ。ヘルマン軍が高らかとそう宣言をしてましたから」
「こ……降伏なんて……で、でもっ! まだ白の軍だって、それに国境警備隊もいるはずなのに!」
「その辺のことは、私はよく分かりませんが、既にリーザス全土は降伏されてヘルマン軍は今は我等が自由都市地帯にまで進軍しているのです」
「……魔人が相手だ。そして、不意をつかれたと言う時点で最悪の状況だったんだろう」
ユーリは、その言葉が嘘だとは到底思えなかった。
少しだけ手を合わせたあのサテラと言う魔人でさえ、名のとおり、人外の力を保有しているのだ。ラークたちをあっさりと打ち負かしたその実力。その魔人がまだ他にもいる。……かなみには酷な話かもしれないが如何にリーザス軍でも不思議ではないと判断したのだ。
「それは、困ったな。リーザスの国が無くなったら、仕事の報酬が貰えないじゃないか。金が入らない上危険だし、シィル。やはりアイスに帰るか」
「ら、ランス様……」
「リア様たちを救い出すことができたら、リーザスの国も復活します! 報酬のことは絶対に大丈夫ですからそんな事を言わないで下さい!」
「とは言っても、全土を制圧されてるんだろ? その時点でもう、終わりではないか」
ランスは、他人事の様に……まぁ 間違えてはいないんだが そう言っていた。これは、下手をすると面倒くさいと言って帰ってしまうパターンもありえる。
「ん。だが 制圧しただけで、まだ助けを待っている街人、村人はいる筈だぞ?」
「む……」
ユーリの言葉にランスは反応を見せた。
と言うか、『ユーリにはやらん!』と言っていた彼はどこに行ったのだろうか……。まぁ、最近では恒例行事になりかねないが、ユーリは続けた。
「まぁ、ランスが怖がって、今回のを抜けたいのなら、別に無理は言わない。後はオレが ヤっておくから」
「むっかぁぁぁ!!! 誰が怖がってるだ!! この超英雄を愚弄するんじゃない!」
「なら、なーんで、アイスに帰る? 別に良いぞ? オレも頑張るし」
「だか
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