第3章 リーザス陥落
第43話 奪われたリーザスの要と窮地のカスタム
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。死ぬかと思った……」
肩で息をし、肺に空気を取り込むユーリ。
単純な力ではユーリの方が圧倒的に上であるのだが……、なぜだろうか?
あのカスタムの事件が解決した後、町の皆にからかわれて帰ろうとした時の志津香の力を彷彿させるかのような力だった為、振り解けなかったようだ。
「ご……ごめんなさいっっゆーりさんっ! つ、つい……」
かなみは慌てて頭を下げた。
顔を赤らめるかなみ。これは嫉妬をしてしまったんだと、本人も解っている。ただ、見ただけで、そう思ってしまったんだ。
……だからこそ、ひょっとしたら、知られてしまった?と恥ずかしくもあり、そして淡い期待もしたのだが……。
もう、終わった事だと、笑って許しているユーリに、かなみは少なからず落胆をしてしまった……。
「(……本当にレベルが上がったようだな、あの力だ。……確かに忍者である事を踏まえたら、成長速度としては驚異値だと言えるだろうな)」
ユーリは、変に理解してしまっていて、残念だがかなみの好意から来たものだとは、思わなかったようだった。
「あ、見るだけですよ。触っちゃダメですからね?」
ランスは、食い下がろうとしたが、やんわりと断って躱す店員だった。その後。
《カレーマカロロ》と《焼き肉そうめん》を注文し、腹ごしらえをした。
依頼料金が余っている為その辺りは問題なく払えたようだ。……色々とランスはクレームを出しているが、ノーパンの彼女に免じて許しているようだった。
「あれ? 割箸があるって何か変ね」
「割箸は、東南アジアの森林の破壊に……む? それはどこだ?シィル!」
「ええっと……、分かりません」
「役立たず!」
「ひんひん……」
「何言ってんだか」
「まぁ、割箸は木を伐採して、作ってるから、色んな所で批判されてるみたいだが、その実は違うんだがな」
「え? どういう事ですか??」
かなみは、ユーリの話を聞いて気になったようだ。
「以前だが、仕事先で聞いた話でな。廃材を使って割箸を作るんだそうだ。割箸の為だけに木を切ったりはしてない。寧ろ余すこと無く、無駄なく使ってると言う事だそうだ。筋違いらしい。まぁ、別に今は関係ないから覚えなくてもいいぞ?」
「いえ……、勉強になりましたよユーリさん」
かなみは関心をしたように、頭を下げた。
ちょっとした、マメ知識をかなみが勉強している間にランスはと言うと……。コップに蠅が止まっていたからと言う理由で、ハニーのバーテン《加藤清森》にクレームを出していた。そして、20GOLDを巻き上げたとか。
「がはは、正義は勝つのだ!」
「何やってんだか……それより情報だろ、情報」
「む? そうだったな。おい、ハニー。戦争はど
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