暁 〜小説投稿サイト〜
モカとネコとコーヒーと。
奇跡の予兆Part1

[1]後書き
ーーーーセントモワール王国。
それは、神グリュモワールをたたえる人が暮らす大王国。
その国の中心地でもある街・ベルフットは、たくさんの人間で栄えていました。
毎日が、みんなとても幸せで平和な日常を送っていました。
しかし。
ある科学者が魔法を研究し、作り上げたことが、世界を変えることの始まりでした。
科学者が生んだ魔法で、戦争が起こったのです。
科学者・モギュニールは、あまりの人間の欲深さと無慈悲さに哀しみ、魔法で、ある黒猫を生み出した後、息絶えたのです。
モギュニールの横では、黒猫が
「ニャァ」
と鳴いただけでした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はい、今日はこれで終わりよ、モカ」
「えー、お母さん、もうお終い?」
ベッドの上では、「モカ」と呼ばれた1人の少女に母親が読み聞かせをしていたところでした。
「ええ。今日はもう遅いもの。いつまでも起きてる悪い子には、サンタさんのプレゼントが来ないわよ?」
「え、そうなの?」
「ええ、そうよ。サンタさんは、良い子のところにだけプレゼントを置いてくれるのだから」
「えー…でも、来月はクリスマスだよ?もう待ちきれないよ」
「大丈夫。モカはとてもいい子だもの。サンタさん、きっと来てくれるわ。だから今日はもうおやすみ」
「うん…お母さん、おやすみなさい」
「ふふ、いい子ね」
お母さんはモカの額にそっとキスをすると、電気を決してドアを閉じました。
その時、モカはまだ気づいていませんでした。
クリスマスの聖夜の夜、ひとつ奇跡が起こることを。





つづきます!
[1]後書き


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