第十二幕その五
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「そうなんだね」
「うん、この服もね」
「中国の礼装なんだ」
「そうなんだよ」
「そうなんだね、中国の服も」
「どうかな」
「格好いいし」
それに、と言うジョージでした。
「奇麗だね」
「そうだよね」
「僕もね」
カルロスの目はとても羨ましそうでした。
「この服着たいね」
「あっ、それなら」
ドロシーがカルロスにすぐに応えました。
「すぐに作るわよ」
「そうしてくれるんですか」
「ええ、絹でね」
生地はこちらでした。
「作るわよ」
「そうしてくれるんですね」
「貴方達がどうしても着たいのならね」
「お願いします」
五人共ドロシーにすぐに答えました。
「オズの国にいる間だけでも」
「この服も欲しいです」
「とても格好いいですし奇麗で」
「みらびやかで」
「わかったわ、じゃあ仕立て職人の人にお願いするわね」
ドロシーはにこりとして五人に答えました。
「パーティーの後で」
「じゃあ次にオズの国に来る時に」
「出来ていて、ですね」
「僕達着られますね」
「そうなるわ、待っていてね」
ドロシーは五人ににこにことして答えました、ですが。
青龍がここで皆に言いました。
「いや、こうした服なら」
「服なら?」
「何かありますか?」
「私達は何着でも持っているよ」
こう子供達に言うのでした。
「それこそ自分達の宮殿の中にね」
「クローゼットの中にですか」
「服が一杯あるんですか」
「そうした服が」
「そうだよ、私達はそれぞれとても大きな宮殿を持っているけれど」
それでというのです。
「服も一杯あってこうした礼装もね」
「沢山持っているんですね」
「そうだよ」
青龍は神宝にも微笑んで答えました。
「幾らでも作られるしね」
「服を作ることもですぁ」
「私達もそれぞれ仕立て職人を抱えているんだ」
「そうなんですね」
「そうだよ、さっきも言ったけれど立派な宮殿を持っていてね」
青龍はさらにお話するのでした。
「そしてね」
「その中に沢山の使用人の方がおられて」
「そして仕立て職人も抱えているんだ」
「それで服も」
「絹なんて山積みだから」
服の生地となるそれもです。
「もう飽きる位ね」
「服を作られるから」
「よかったら私達からプレゼントするよ」
「今回は君達に助けてもらったし」
玄武も言います。
「よかったらプレゼントするよ、いや」
「いや?」
「そうさせてくれるかな」
「お礼で、ですか」
「そう、君達にプレゼントさせてくれるかな」
「それはいいわね」
蛇は玄武のその言葉に頷いて同意しました。
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