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機動戦士ガンダムSEED PHOENIX
PHASE-03 予兆の砲火
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ある。各員、日ごろの訓練の成果を存分に発揮できるよう努めよ』




「ブリッジ遮蔽解除、状況派生まで、コンディションをイエローに移行…議長も少し、艦長室でおやすみください。ミネルバも足自慢ではありますが、敵もかなりの高速艦です。すぐにどうということはないでしょう。レイ、ご案内して」

「ハッ!」

レイに向かって頷き、ギルが立ちあがった瞬間、ルナマリアから通信が入った。

『艦長!』

「どうしたの?」

『戦闘中ということもあり、ご報告が遅れました。本艦発進時に、格納庫にてザクに搭乗した二名の民間人を発見。これを拘束したところ、二名は…オーブ連合首長国代表、カカリ・ユラ・アスハと、その随員と名乗り、傷の手当と、デュランダル議長への面会を希望しました』

「オーブの?」

「彼女が?なぜこの艦に…」

ギルは驚いて呟く。タリアも同様であった。

『僭越ながら、独断で傷の手当てをし、現在は士官室でお休みいただいてますが…』
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ガーティ・ルーでは、強奪した三機のセカンドシリーズの分析、整備が進められると同時に、パイロットの三人が”ゆりかご”で調整を受けていた。アウル、スティング、ステラの三人は前大戦時の生体CPUの流れをくむ強化人間で、その名称を”エクステンデッド”といい、生体CPUほどのひどい薬物中毒症状こそないものの、定期的に記憶の削除や投薬など、様々な調整をしなければならないのである。

「…ポイントBまでの時間は?」

調整の様子を見ていたネオがその場から退出、ブリッジに移動し、リーに尋ねる。

「二時間ほどです。まだ追撃があるとお考えですか?」

「わからんね。わからんからそう考えて予定通りの進路を取る。予測は常に悪い方へしておくもんだろう?特に戦場では」

「…彼らの最適化は?」

「おおむね、問題はないようだ。みんな気持ちよさげに眠っているよ。ただ、アウルがステラにブロックワードを使ってしまったようでね、それがちょっと厄介ということだが…」

「なにかある度にゆりかごに戻さねばならないパイロットなど、ラボは本当に使えると思っているのでしょうかね」

「それでも、前のよりはだいぶマシだろ。こっちの言うことや仕事をちゃんと理解して実行できるだけ…しかたないさ。今はまだ、なにもかも試作段階みたいなもんだからな。艦も、MSも、パイロットも」
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「本当にお詫びの言葉もない。姫までこのような事態に巻き込んでしまうとは…ですがどうか、ご理解いただきたい」

「あの部隊については、まだなにもわかっていないのか?」

いい加減”姫”はよせ、といいたげにカガリはギルを睨みつける。
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