暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第39話 襲撃の魔人サテラ
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手を?んだ。その顔は信頼に満ちているようだった。

「もっと強くなって、ユーリに負けないようにしないとな」
「ふふ、ラークってば そればっかりね? ひょっとして、ユーリさんに惚れちゃったの?」

 ラークは自分の手を見てぎゅっと握り締めていた。
 その顔を見たノアは意味真に笑いながらそう言っていた。すると、ラークは、頭を掻きながら苦笑いをする。

「馬鹿言うなよノア。……でも、あの強さを見たら男でも惚れるかもしれないな。変な意味じゃないぞ?」
「判ってるわ。私だって同じ気持ちよ? ……でも、本当に残念よね。ユーリさんって自身の事気にしすぎなのよ。そんな事ないって思うのに」
「あー……その辺は、キースの旦那のせいだろうさ。それに、最初 ノアだって驚いていただろう? 初見でそう思うんだったら、仕方ない。……酷だとは思うけど、長く付き合ってないと判らないって事だ。人間外見じゃなく内面だってこと」
「ええ。そうね。……この会話はあまり聞かれたくないわね?良い事言ってるつもりでもユーリさんにはそう聞こえないから」
「はは、違いない」

 陽気な声が洞窟内に響く。

 緊張感が無いやり取りだ、とも思えるが2人の実力は確かに強力であり、この洞窟のモンスターはまるで問題ないのだ。そう、普通(・・)なら……。

 2人に迫る魔の手。

 凶悪な力を持つ化物が、2人の直ぐ後にまで、迫っていたのを知る由もなかった。










〜リスの洞窟 地下3F〜


「世色癌か……」
「ゆ、ユーリさん、大丈夫ですか??」
「……ああ」

 ユーリはやや脂汗を掻きながら宝箱を開けていた。
 ここまで来る時に、宝箱についてをかなみに話していたのだ。




☆回想☆


 それは、意気揚々と宝箱を開けるランスとシィルを後ろで見ていた時の事。

『え? ユーリさんって宝箱が苦手なんですか?』
『あー……ま、そこまでって程でもないが、確かに苦手と言えば苦手だ。色々とあったから』

 かなみにそう説明するユーリ。宝箱を見つけた時、開けようとせずにランス達を呼んだ。それがかなみは気になったのだ。ランス自体は、良くやっただの下僕だの言って喜んでいたけれど……。

『どっかの馬鹿が無茶をしたんだぞ? 『出来ますよ〜!』って言ってた癖に、その後 悪夢の宝箱連続15連爆発だ。……それでトラウマに思わない方がありえなくないか? 中身は全部すっ飛んでしまうし。散々だったんだよ』
『じゅっ、ご……、そ、それは確かに きついですよね……ん? ≪どっかの馬鹿≫?』

 かなみはその言葉を聞いてギルドでの話を思い出していた。
 確か、好意を持たれた初めての相手(多分ユーリが気づいていないだけだが)
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