第3章 リーザス陥落
第39話 襲撃の魔人サテラ
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状況は普通じゃないけれど、こんな感じで普通の恋に憧れていた彼女だ。必至にその背中を追いかけていった。追いつけるように、見失わないようにと。
そんな時、ランス達の声が聞こえてくる。
「ランス様っ! 宝箱が開きました!」
「よし、おおっ? 中にはラレラレ石か、なになに〜タイトルは≪うはうは女子高生≫。ぐふふ〜」
「はぁ……」
「まぁ、慣れだ慣れ。大丈夫、直ぐに慣れる」
「私としては あまり慣れたくないって思うんですが……」
「まぁ、女の子だし 気持ちは判る。……が、不思議とアイツの行動が結構良い方向に向かうんだよ。それは、リーザスの時とカスタムの仕事の時で実証済みだ」
「あ、はい」
かなみの感想はとりあえず判るが、それをふまえた上でも、ランスの事は軽く流す程度でも慣れておいた方が良いと伝えていた。納得はし辛いかなみだったけど、ユーリの言葉だからと、信頼をしていた。
ランスへの評価はユーリがいたからこそなのである。
〜リスの洞窟 地下2F〜
一行は、モンスターを蹴散らしながら更に奥へと進んでいった。時折ある宝箱はシィルが全部開けてくれていた。
……正直 ユーリは嬉しかったようだ。
ヒトミと一緒に開けた時に克服?出来たのかと思っていたけれど、実はまだだったようだ。ランスはランスで、いつも通りだ。女の子モンスターとかも襲ったりして、ダンジョン攻略を楽しんでいる節が見える。
「(……あの姿を見たら ヒトミには合わせられんな)」
ユーリはそう思っていた。
きゃんきゃんにイタズラをしているランスを見てそう思ってしまったようだ。……それは仕方ないだろう。
「心中察しますよ……ユーリさん」
「ああ、いずれはバレるとは思うが……内緒にしててくれ」
「勿論です」
かなみは、気づいたようでそう言ってきた。
そもそも、彼女はヒトミに救われているから、頼まれなくても言うつもりは毛頭ないのだから。……かなみも、ヒトミの事が好きになりそうだったのだから。
〜リスの洞窟 地下3F〜
「ふぅ……」
「お疲れ様、ノア」
そこには複数のモンスターの残骸の中に立つ2人の影があった。この2人こそ、キースギルドのエースであるラークとノアだ。一流の冒険者である2人組だ、普通のモンスターくらいではまるで問題にならない。
「今回は随分と早く仕事が終わりそうね。これで、ローラさんが無事だったら言う事無いんだけど」
「そうだな。リスの行動範囲は知れているし、この洞窟自体もそんなに深くない筈だ」
ラークはそう言うと、ノアに手を差し伸べた。
「行こう。もう一息だ」
「ええ」
ノアはその
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