第3章 リーザス陥落
第39話 襲撃の魔人サテラ
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ーリさん……)」
かなみは、俯かせつつ まだ握っているユーリの手の暖かさを感じていた。
きっと、『あんな変な声?』や『変な単語?』はきっと無い!! っと思いながらかなみは、好きになった人の温もりを感じていた。
そして、皆無事に入口の扉を通れたところで ランスが先頭に立った。
「別れ道だな。よし、オレ様に付いて来い!」
「はいっ!」
「まぁ、任せた」
「……大丈夫かなぁ」
自信満々にぐんぐん進んでいくランス。
かなみは不安感が合ったが、ユーリに 『ランスには天運のスキルがあるから大丈夫』だと言われた。だからこそ、信じたようだ。ランスは信じられないけど、ユーリは信じられる。だからこそユーリが信じているランスの嗅覚を信じたようだ。
そして、その後もモンスター達に何度か遭遇はした。
≪こんにちわ・ハニー・グリーンハニー・ぬぼぼ……etc≫
数的には沢山いたが、実力自体は大した事無かった為 問題なく先へと進んだ。だが、先には行く手を遮る鉄格子があり、先に進む事が出来ない。
「む? 何だ? この鉄格子は」
「駄目ですね、ランス様 とても頑丈な鉄格子です。壊せません」
「ならば隙間からは……無理か、おいかなみ、忍者ならすり抜けろ」
「無茶言わないで。どこかに開閉スイッチがある筈よ」
かなみがそう言うと殆ど同時に、後方より声が聞こえてきた。
「ん、あったぞ。開閉スイッチだ」
「ほんとですか??」
「ああ。こっちの壁に如何にもスイッチらしき突起物がある」
「よし! よくやったオレ様の下僕1号! さっさと開けるのだ」
「誰がランスの下僕よっ!!」
「……。俺のセリフ……」
かなみが代弁してくれたおかげでセリフが減ったようだ。嬉しいような複雑なような……、それがユーリの気持ちだった。
とりあえず、壁にある飛び出した状態のボタンをユーリが押した。
ポチッとな……と押したスイッチは引っ込んだ状態になり、鈍く何かが動く音が洞窟内に響き渡った。
「コレでよしっと」
「ユーリさぁんっ! 鉄格子、外れました!」
「ん。了解」
かなみの声に返事をして、ユーリは鉄格子があった場所にまで言った。その鉄格子は右側にスライドし、開いている状態になっていた。そこにランスとシィルの姿は無い。どうやら もう先に行った様だ。
「ったく……ユーリさんが開けてくれたのに」
「はは、かなみも早く慣れた方が良い。ランスはこんな感じだ。気にするときりがないぞ?」
「む〜……ですが……」
「ありがとな。そう思ってくれてる事自体は嬉しいさ。ほら、先に行こう」
ユーリは軽く肩を叩くと先へと進んでいった。
「っ…はいっ!」
かなみも後に続く。
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