第3章 リーザス陥落
第39話 襲撃の魔人サテラ
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べながら鞭を振りかぶった。
縦横無尽に振るっていた鞭を一点に集中させた為、結界が霧散する。その一点をユーリは見逃さなかった。
「二刀煉獄・天照!」
「うぐっっ!!な、なんだっ!?目、目がぁっ!?!?」
一気に接近し、光源と化した二刀を振るう。
その瞬間、サテラの目の前に突如生まれた強烈な光と音。サテラは思わず身体を丸めて蹲ってしまった。
「よし……。さて、と 《見せて》貰おうか!」
そう言うと、ユーリは、剣を構えた。
魔人には全ての攻撃を無効化する無敵結界が存在する。故に物理攻撃、魔法攻撃の全てが無効化されてしまうのだ。ダメージを与えるとすれば、同じ魔人かもしくは魔人よりも高位の存在により攻撃しかないとされている。話によれば、魔人に攻撃することが出来る武器もあるとの事だが、真偽は定かでは無い。もしかしたら、リーザスにあると言われているカオスが、それに当てはまるかもしれないが、今は無いのだ。
裂帛の気合と共にユーリの一撃がサテラに直撃する、が。
「きゃはは!! 目隠しした後に攻撃するつもりだったんだな!? よわっちい人間らしい卑怯な手だ、だけど生憎、サテラにお前らの攻撃なんか効かないんだ!」
まだ目が開けられない状態のサテラだったが、攻撃をされたのは判った。勿論、自分を覆う無敵結界のおかげでかすり傷1つ負ってはいない。
「ちっ……思った以上に厄介な力だ」
ユーリは距離をとり、サテラから離れた。
まだ、目は見えていないと想われるが、これだけ接近していたら 見えて無くても攻撃は当たる可能性が高いだろう。あの鞭の威力を知っているからこそ、傍でい続けるのは得策ではないと判断したようだ。
だが……これが今回の最大の目的でもある。
「……そろそろ目が見えてきたんじゃないか?」
「ふん、この程度サテラは、とっくに回復してる!」
サテラは、明らかにさっきまでパニックになってたのだが、次第に冷静さを取り戻せたのか、こっちを視認で来ていた。そして、再び笑みを浮かべる。
――……だが、彼女は知る由も無かった。
「……一先ず、目的は終わった。……が、ここからが本番だ。……もう、どうなるか判らないぞ? ……魔人!」
人間界において、完全に舐めきっていた彼女だが
――……認識を改めざるを得ない事態に苛まれる事を、……嘗て無い程の恐怖を味わってしまう事を。
〜人物紹介〜
□ 魔人・サテラ
Lv100/105
技能 魔法Lv2 ガーディアンLv2
魔人を二分する戦争でホーネットと呼ばれる魔人筆頭に属する人間の魔人。
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