第3章 リーザス陥落
第39話 襲撃の魔人サテラ
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…」
そう、魔人の中での諸事情、とも言うべきか。内部争いが勃発をしているのだ。その事実を知っている事に、驚きを隠せられない様だった。だが、シーザーがサテラに伝える。
「サテラサマ、魔人界ガ二分サレテイル事ハ、人間ノ間デモ 周知ノジジツデス」
「そ、そうか、いや! そうだった!! お前っ、知ったかぶりでサテラを惑わせようとしたんだな!?」
シーザーの言葉で、直ぐに調子を取り戻すサテラ。それを見て、ユーリは苦笑いをしていた。
「いや、知ったかぶりって……。ただ、事実を言っただけだろ? ……それに、どうなんだ?」
「人間なんかに答えてやるもんか!」
ユーリはサテラの抗議に思わず笑ってしまう。
サテラはラーク達に非道な真似をした張本人だ。……が、やはり何処か螺子が緩んでいる様な娘でもあるようだと認識を改めてしまった。確かに強大な力を持ってしまったら、弱者に対して取る行動も変わってくるだろう。
それは、力を持っている者にありがちな行動だ。
「もういい! ちょっと遊んでやろうと思ったけど、直ぐに殺してやる! イシス! シーザー!!」
「ハイ」
「……」
2人を引き連れながらゆっくりと歩を進めてくるサテラ。
「(さて……困ったな。ラーク達を助ける為に咄嗟に攻撃をしたが、リーザスならまだしも、正直まさかこんな所に魔人がいるとは思ってなかったからな)」
ユーリは、ゆっくりと二刀を構えた。
彼の戦闘スタイル、抜刀状態や納刀状態そしてこの二刀流とあるが、それらの中で超攻撃型に分類されるのがこの二刀流の戦闘スタイルだ。
2つの武器に同時に闘気、煉獄を纏わせる為 単純に考えて攻撃力が殆ど二倍になるのだ。
一体多数ではこれがユーリの最強のスタイル。……が、今回の相手は魔人。分が悪すぎるのも事実だ。
「きゃはは! サテラを驚かせたんだ! さっきの連中みたいに許してもらえると思うなよ!」
「……驚かせただけで許してもらえないのか、そりゃ酷いな」
「……いつまで余裕ぶってんだ! やれっ!! シーザー!」
「ハイ」
シーザーは、サテラの命令に頷くと、その巨体からは、考えられない様な速度で、巨拳を放ってきた。
「ぐッ!!」
シーザーの重い一撃がユーリの交差した剣に衝撃として伝わってきた。まるで、地面にめり込んでしまったのかと錯覚する程だ。
「……コノワタシノ一撃ヲフセイダ?」
「何だ……? 防がれた事さえ無いのか? 人を上から見下ろしやがって」
ユーリは後方に跳躍すると、着地と同時に剣に闘気を集中させる。
「む、さっきの変なヤツか!」
サテラは何をしてくるのか、理解出来たようだ。
変なヤツと形容しているのは、あの空間が歪ん
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