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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第39話 襲撃の魔人サテラ
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ーリさんなら」
「あ、あいつらは、ふつう、じゃないっ……せい…けんを、よろい、を、たてを、だせと……いっていた  ばけもの、だ いくら、ゆぅり、でも ひとり、じゃ……」
「えっ……??」

 かなみの表情が一気に青くなった。
 それが本当なら……あの赤毛の少女の正体は。


「ランス、ユーリさんと消えた女……魔人かもしれないっ!」
「なんだと? あの生意気な小娘が?」

 あの武具を狙うのは魔人以外にありえない。
 カオスを狙っているのだと、マリスもリアも言っていたのだから。だからこそ、かなみは戦慄した。

 その魔人と……今ユーリは一緒にいるのだから。




「ゆ、ユーリさんっ!!」















〜リスの洞窟・周辺〜



 光が消えたかと思えば、洞窟の外へといつの間にか来ていたようだ。

「成る程。つまりは、帰り木みたいなものか。てっきり、何処か遠くに飛ばされるのかと思ってたぞ?」
「きゃはは。広い所だったら何処でも良いってサテラは思ってただけだ。別に魔物界でも良いかなと思ったけど、ケイブリスの連中に見つかるわけにはいかないからな」

 サテラは、直ぐ前で2体のガーディアンを従えながら不敵な笑みをしてたっていた。

「お前、名前はなんていうんだ?」
「……ラーク達の仇に名乗る名は無いが?」
「きゃはは! 馬鹿じゃないか? あいつ等別に死んでないじゃないか。それに、このサテラが人間如きの名前を訊いてやってるんだぞ? ……それにお前、あんな貧弱連中の為に戦うって言うのか、お前は。少しは強そうだって思ったからこそ名前を覚えてやろうと思ったのに」

 サテラは何かおかしかった様で、大声で笑っていた。

「ま、言い方が悪かったな。確かに」

 ユーリはそう言って剣を構えた。

 相手が誰なのか……もうこの時はっきりとしていた。その正体も。

「魔人サテラ……か。成程……騙されやすそうな娘だ」

 確信が言った様に、ユーリはそう言い出した。勿論、サテラは黙っていない。ただ、名前を呼ばれただけでなく、侮辱をされたのだから。

「何っ!? お前、誰に向かってそんな口を聞いてるんだ! 人間の癖に!」
「オレはお前達の事は知ってる。……お前は、ホーネットの魔人の中では、穏健派に位置する筈だ。なのに何故、彼女が定めている不可侵を。……今も貫いている彼女の派閥の魔人のお前がこの人間界に来ている? 何故、ヘルマンに、それも貧弱と言う人間に手を貸す? ……十中八九、今回の行動、それはお前の意思じゃないだろう」
「なっ……!?」

 その言葉を聞いたサテラはこれまでに無い程、驚愕しているようだった。

「何故人間が、それを知って…
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