第十一幕その十一
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「この国ではね」
「やっぱり不思議の国なんですね」
神宝はここまで聞いてしみじみとして述べました。
「この国は」
「そうだよ、こうした場合でもね」
「川でも真珠が採れる」
「それもかなりの量がね」
「そういえば」
ここで、でした。また言った神宝でした。
「王宮には真珠で飾られたお部屋もありますね」
「あの真珠が川真珠なんだ」
「そうだったんですね」
「勿論海真珠も一杯あるよ」
こちらの真珠もだというのです。
「そちらもね」
「それでもですね」
「そうだよ、川からも真珠が採れるからね」
「そのことも覚えておくといい」
「そういうことだよ」
「わかりました」
神宝はカエルマンの言葉に笑顔で頷きました、そして。
青龍がです、皆に言いました。
「それではお話も終わったから」
「はい、これからですね」
「玄武さんのところに戻って」
「蛇さんの様子を見ましょう」
「元気になったかどうか」
「そのことを」
「是非ね」
こう五人にも答えた青龍でした。
「戻って見よう」
「いや、今回はね」
魔法使いはしみじみとです、蛙の友人を見てこんなことを言ったのでした。
「カエルマン君のお陰だね」
「僕の?」
「うん、君が真珠を見付けてくれたからね」
だからだというのです。
「無事解決したよ」
「それは何より」
カエルマンは魔法使いの言葉に笑顔で応えました、気取った仕草もして。
「名誉にさせもらうよ」
「心の勲章にだね」
「如何にも」
こう気取って言うのでした。
「これまでの冒険の時と同じ様に」
「この気取ったところがいいんだよ」
魔法使いもにこにことしています。
「彼のね」
「そういえばカエルマンさんの気取りは」
神宝もいうのでした。
「何か愛嬌とユーモアがあって」
「嫌味じゃないね」
「はい、だからですね」
「いいんだよ」
そうだというのです。
「この人はね」
「そうですね」
「それでは」
また青龍が言ってきました。
「玄武君のところに戻ろうか」
「はい、わかりました」
「それじゃあ」
子供達も青龍に応えました、そして。
青龍はすぐにでした、玄武のいる湖に戻りました。するとです。
玄武は二匹になっていました、亀とです。
とても大きな黒い蛇もいます、カエルマンはその蛇を見てから神宝に尋ねました。
「この蛇さんがだね」
「はい、玄武さんのです」
「蛇さんだね」
「そうです」
「その通りだよ」
亀がここで答えました。
「彼が僕のパートナーである」
「その蛇だよ」
蛇も言ってきました。
「僕がね」
「そうですね」
「そうだよ、君達のお陰でね」
「元気になられたんですね」
「そうだよ」
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